妻の七回忌に夫の宣言「自然の中で暮らし、再婚します」の顚末

「実家に帰ったとき」あることに気づいた。50年ぶりにともに暮らすことになった母親が、どうも妖怪じみて見える。92歳にしては元気すぎるのだ。日本の高齢化は進み、高齢者と後期高齢者という家族構成が珍しくなくなってきた。老いと死、そして生きることを考えていきます。本連載は松原惇子著は『母の老い方観察記録』(海竜社)を抜粋し、再編集したものです。

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年をとることは人と会う回数が少なくなること

動物や自然を友とする…「元気で老いるための7か条」

 

自分が高齢になれば、おつきあいしている人も高齢になる。当たり前のことだ。しかし、まだ自分が60代なら、周りも60代近辺が多いので、日常生活や行動も変わりがない。

 

「ランチに行かない?」「温泉に行かない?」「買い物に行かない?」

 

誘われれば出かけるのが普通だ。しかし、80代以上になると、足だ腰だ血圧だと体の不調が出てくる人が多くなり、こちらが会いたくても会えないことが多くなる。

 

ほとんどの時間を家で過ごしている高齢者は多いという。(※写真はイメージです/PIXTA)
ほとんどの時間を家で過ごしている高齢者は多いという。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

今さらながらに、年をとるというのは、人と会う回数が少なくなることだと、母を見ていて思う。自分は元気でも、相手が元気でなければ会えない。若いときは、予定があって会えないことはあっても、日をずらせば会えた。それが、年をとるとできなくなることに気づいたのは、母から教わったことのひとつだ。


 
80代だったときの母と比べて、90歳になってからの母は、ぐっと人に会う回数が減っている。また、お友達も電車に乗ってくるのが大変になっているようで、我が家を訪れる人も少なくなった。母がよく会っている人は、歩いていける近所のお友達に限られている。

 

母は歩いていけるほど気持ちも元気なので、横浜に住んでいる友達の家に行くこともあるが、近所のお友達には、家からほとんど出ない人もいるようだ。

 

戸建のひとり暮らしで、たまにスーパーに行くぐらいで、ほとんどの時間を家で過ごしている高齢者は多い。でも、それが不幸ということはないのは、母の友達を見ていてわかる。

 

母のようにアクティブでお外が好きな人もいれば、静かに家にいるのが好きな人もいる。そういう静かなタイプの人は、年をとっても、足が悪くても幸せに暮らせる人のように思う。

作家
NPO法人SSS(スリーエス)ネットワーク代表理事

1947年、埼玉県生まれ。昭和女子大学卒業後、ニューヨーク市立クイーンズカレッジ大学院にてカウンセリングを専攻し修士課程修了。39歳の時『女が家を買うとき』(文藝春秋)で作家デビュー。3作目の『クロワッサン症候群』はベストセラーになる。
「ひとりの生き方」をテーマに執筆・講演活動を行っており、1998年に、おひとりさまの「終活」を応援する団体、NPO法人SSS(スリーエス)ネットワークを立ち上げる。
著書に『長生き地獄』『老後ひとりぼっち』(SBクリエイティブ)、『人生後半を楽しむシンプル生活のススメ 人生はこれからが本番よ!』『70歳、だから何なの』(海竜社)、ほか多数。

著者紹介

連載元気で長生きするヒント「うちの母はスーパー老人」

母の老い方観察記録

母の老い方観察記録

松原 惇子

海竜社

『女が家を買うとき』(文藝春秋)で世に出た著者が、「家に帰ったとき」あることに気づいた。50年ぶりにともに暮らすことになった母が、どうも妖怪じみて見える。92歳にしては元気すぎるのだ。 おしゃれ大好き、お出かけ大好…

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