外壁塗装の目的は3つ…美観・劣化防止・快適性の向上
外壁塗装は高額な工事です。例えば2階建て家屋で通常約80万~100万円の費用がかかります。なんのために行うのか、どんな効果が得られるのか、そして、後回しにするとどうなってしまうのかなどをきちんと理解しておくことで、お金を払う納得感が高まるでしょう。
ここでは、外壁塗装の目的について整理をしてみます。外壁塗装の目的には、第1に美観・見た目をよみがえらせることやデザイン性をもたせること、第2に躯体の保護・劣化を防ぐこと、第3に機能・家の快適性を高めることが挙げられます。
1つ目の美観については、外壁塗装の最も分かりやすい効果といえ、外壁を塗り直すことで、家は新築同様、またはそれ以上の見た目になります。
自分の好みや流行を取り入れたデザインにすることで、家への愛着も増すでしょうし、ご近所から「あの家、きれいだよね」「かっこいいよね」などと評価される機会も増えるだろうと思います。また、ご近所など周りからの評価が良くなるということは、家そのものの価値が高まるということです。
例えば、築年数や大きさがほとんど同じ家が2軒あったとき、大半の人が塗装がボロボロの家よりもきれいに塗り直されている家を買いたいと思います。見た目の良し悪しは価値に影響する要因の1つで、家も見栄えが良いほど好まれるのです。
2つ目の躯体の保護については、家の寿命を延ばすということです。
普段はあまり意識していないでしょうが、家の外壁は24時間365日、雨、風、紫外線にさらされています。家具や家電を屋外に放置したらどうなるでしょうか。数週間もすれば傷が目立つようになり、数ヵ月後にはボロボロになっているはずです。
つまり、外部環境というのはそれくらい過酷だということです。このような環境では外壁も劣化します。外壁塗装は、外壁の部材(外壁材)をコーティングすることですので、部材の劣化を防ぎ、家全体を守る役割を果たします。
3つ目に挙げた機能については、塗料がもつ機能によって家の快適性を高めるということです。
外壁塗装をすると家の見た目や印象が変わりますが、その際に使う塗料にはそれぞれ防水、防カビ、遮熱・断熱、低汚染といった機能があります。このような機能を活かすことで以前よりも住みやすく快適な家に変えることができるのです。
塗料に期待できるのは、防水・遮熱・断熱機能
ここで、塗料の機能について少し補足しておきましょう。
塗料の機能にはまず、防水機能が挙げられます。外壁や屋根をきちんと塗装することにより防水性が高まり、この機能によって雨水や湿気を防ぐことができます。そのため、塗装が剥げたり、経年劣化で塗装の防水機能が低下すると、外壁材の劣化から始まり、雨漏りや雨によるシミができる原因になります。
もう1つは、遮熱・断熱機能です。外壁や屋根は直射日光と外気にさらされるため、夏は暑さ、冬は寒さが室内温度に影響します。この影響を抑えるのが塗料の遮熱・断熱機能です。室内の温度が安定することで快適さが増しますし、エアコンや暖房の使用頻度を抑えることにもつながります。
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