「お子さんが喜びますよ」…あおり文句はこれだけある
では、不動産営業が家やマンションなどを売りたい場合、具体的にどのような「あおり」セールストークが使われるのでしょうか。
■とにかく契約や申込みを急かすトーク
「あおり」セールストークの常套句としてまず挙げられるのが、「この物件を申し込もうとしている人がほかにいます!」「この物件は問い合わせが非常に多いのですぐに売れてしまいます!」といった「急かす」トークです。
購入検討者の状況を理解しようとせず、十分に考える時間を与えないでとにかく契約を急かすようなトークは「あおり」である可能性が高いといえます。
さらに「これが最後の一戸です」「このような物件は二度と出ません」といった「限定感」を醸し出して急かす場合もあります。
そもそも、不動産にまったく同じものは一つとしてありません。「限定」や「最後のチャンス」といった言葉を並べて急かしてくる場合は、あおられている可能性が高いといえるでしょう。
■家族(お子さん)のためにと訴えかけるトーク
次に挙げられるのが「お子さんが喜びますよ」「家族のために決断しましょう」などといった「誰かのために」トークです。
人は自分のためだと決断できないことでも、大切な人のためなら無理をしてしまうことがあります。そのような「優しさ」につけこんで、契約をあおってくるような営業トークには注意が必要です。
「家の購入=家族の幸せ」と単純に一面だけを強調するようなセールストークは、「あおり」であることが多いといえます。
■家賃は資産にならないとけなすトーク
最後に挙げられるのは、賃貸に住んでいる方に向けて「家賃はドブにお金を捨てるようなものですよ」「賃貸は資産になりませんよ」といった「家賃をけなす」トークです。確かに家賃をいくら払っても資産にはなりませんが、気軽に転居できる点や住宅ローンを抱えなくても良い点など、賃貸にもメリットがあります。
それらをまったく無視して、とにかく「家賃はもったいない」「家賃分で住宅ローンが払える」などだけを繰り返してくるような場合は、あおりトークであると考えられるでしょう。