「退職金を運用して増やしましょう!」の甘い言葉に潜むリスク

日本人の平均寿命は延び、「人生100年時代」と言われています。しかし、これまで築き上げた資産がなくなるまでの期間、すなわち「資産寿命」が短いと、自分のやりたいことができません。今回は、投資未経験者が退職金などのまとまったお金で投資を始めることの危険性と、資産寿命の延ばし方について解説します。※本連載は、大江英樹氏の著書『資産寿命 人生100年時代のお金の「長寿術」』(朝日新聞出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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金融資産を大切にして、将来起こり得るリスクに備える

なぜ資産寿命を延ばすことが必要なのでしょうか。それは端的に言えば医療技術の発達に伴って肉体的な寿命は延びる傾向にあるけれど、それに見合う資産が不十分ではないかという懸念があるからです。

 

但し、実際に生活していくだけであれば、それほど過剰に心配することはありません。日常の生活費は公的年金でかなりの部分、カバーできるからです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

贅沢な生活をしたいのであれば公的年金だけでまかなうのは難しいですが、普通の生活をするのであれば、ほぼ公的年金だけでも大丈夫だというのが、定年後、既に7年を過ごした筆者の実感です。

 

では資産が十分ではないかもしれない懸念というのは何に対する不安なのでしょう。それは予測できない事態への対応にあります。具体的には医療や介護等、そして将来、有料老人ホームや老人福祉施設等への入所や生活にかかる費用です。

 

自分が将来健康を害することになるかどうか、そして要介護になったとして、その状態がどれぐらい続くのかは誰にもわかりません。さらにはパートナーを含めた家族の有無やその人達を取り巻く状況も人それぞれです。

 

したがって、自分が保有する金融資産や退職金などで手に入るお金があるのなら、それらはなるべく取り崩さずに延命させ、将来起こり得るリスクに備えることが必要なのです。

 

老後生活におけるお金のやりくりで理想的な方法は、

 

① 日々の生活は公的年金でまかなうようにする

② 趣味や楽しみのための費用は働いて得る収入やそれを貯めた資金でまかなう

③ 退職金や自分の保有する金融資産はできるだけ取り崩さず、将来に備える

 

と項目として挙げてみると、とてもシンプルなものです。ですが、実際に実行するとなるとルールや考え方をしっかりと持っていないと意外に難しい場合が出てきます。

 

資産寿命を延ばすというのは、それほど簡単ではないのです。

 

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株式会社オフィス・リベルタス 代表取締役 

経済コラムニスト。専門分野はシニア層のライフプランニング、資産運用及び確定拠出年金、行動経済学等。大手証券会社を退職し、2012年にサラリーマンの老後支援を目的に(株)オフィス・リベルタスを設立。書籍やコラム執筆のかたわら、資産運用、年金、シニアライフプラン等のテーマで全国で年間140回を超える講演をおこなっている。主著に、『定年男子 定年女子』(共著、日経BP)、『経済とおかねの超基本1年生』(東洋経済新報社)、『定年前』(朝日新書)、『資産寿命』(朝日新書)などがある。

著者紹介

連載人生100年時代の「お金の長寿術」

資産寿命 人生100年時代の「お金の長寿術」

資産寿命 人生100年時代の「お金の長寿術」

大江 英樹

朝日新聞出版

もし、寿命より先にお金が底をついたら―?貯金は無い、年金は少ない、運用もわからない…そんな、“ないない尽くしの老後”が不安な人も多いことだろう。でも心配ご無用!お金はやり方次第で長生きさせられる。資産を長寿化さ…

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