通院時の「マイカー」と「バス」得なのは?
正解:全額を医療費控除にできるのは、バスや電車などの公共交通機関
1年間に10万円を超えるような医療費の支払いがあれば、医療費控除を使った節税を考えましょう。このときに注意したいのが、「何が医療費控除の対象なのか」という点です。
同じように病院に通院するという目的であっても、マイカーの駐車料金やガソリン代は医療費控除の対象にならず、バスや電車の料金は対象になっているので、マイカーは不利です。タクシー代についても、こちらは電車やバスなどの公共機関を利用できない場合を除き、医療費控除の対象になりません。
このように、医療費控除には微妙な判断が少なくないため、その対象を理解しておく必要があります。まず、医療費控除の対象になるものは、病院に支払う治療費や医薬品の費用などが基本です。
つぎに、医療費控除の対象として間違えやすいものを紹介しましょう。
①自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等
②健康診断や人間ドックの費用
③美容整形手術
④美化のための歯科矯正治療
⑤メガネ、コンタクトレンズ、補聴器の費用(治療に必要な特殊眼鏡はOK)
⑥医師等に対する謝礼金
⑦ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金
⑧疲れを癒い やしたり、体調を整えたりするためのマッサージ費用
⑨家族や親類縁者への付添料
これらは一見、医療費控除の対象になりそうに思えますが、いずれも医療費控除を使うことはできません。とくに健康診断の費用や、歯科矯正治療のように、病院から領収書をもらえるものは勘違いしやすいです。しかも歯列矯正治療については、治療の側面が強い場合には例外的に認められることもあるため悩ましいもの。高額な費用になるだけに、事前に取り扱いを確認しておきたいところです。