「失敗しない投資信託の選び方」チェックポイント3つ
ところで、日本で販売されている投資信託はどれくらいあるかご存知ですか?
答えは、約6,000本です。しかし、このなかにはダメな投資信託がたくさんあります。「失敗しない投資信託の選び方」を確認していきましょう。
まず、どのような投資信託を買うか決めておく必要があります。たとえば、「日本の株式に投資する投資信託」「海外の株式に投資する投資信託」といった具合です。それぞれの種類ごとで比較しないと、意味がありません。
チェックポイントは、次の3つです。
① 費用
② 純資産残高
③ 実績
それぞれ解説していきます。
まず、①の費用には、次の3つがあります。
・購入時手数料
・運用管理費用(信託報酬)
・解約時の費用
「購入時手数料」は、買うときの手数料です。高い場合は、3.3%かかるケースがあります(税込み)。しかし、手数料が0%の投資信託も多いです。
この購入時手数料は、投資信託を作っている会社に払うわけではなく、販売会社(証券会社や銀行)に払います。販売会社が手数料を決めるので、同じ投資信託でも、買うところによって手数料が違うケースが出てきます。
また、「運用管理費用(信託報酬)」は、その投資信託を持っている間は常にかかる費用です。この運用管理費用は、投資信託の種類や、投資する資産や地域によって大きく変わります。具体的には、日本の株式に投資する投資信託、海外の株式に投資する投資信託、債券に投資する投資信託なのかによって、大まかな目安があります。
そして、この運用管理費用は「インデックスファンド」と「アクティブファンド」によっても大きく異なります。
インデックスファンドとは、指数に連動する投資信託のことです。また、アクティブファンドは、指数とは関係なく、あるいは指数を上回るべく運用する投資信託のことです。
インデックスファンドは、単純に指数に連動するように作られているので、運用管理費用は比較的安いです。一方、アクティブファンドは、指数を上回るように運用するので、ファンドマネージャーが企業を調べるコストがかかるので、運用管理費用はインデックスファンドに比べると高くなります。
最後の「解約時の費用」はかからない投資信託が多いですが、解約時にも費用がかかる投資信託があるので、注意が必要です。
運用の成果が同じでも、運用管理費用をはじめ、かかる費用でパフォーマンスは大きく違ってきますので、あらかじめよくチェックしておきましょう。
繰り返しになりますが、購入時手数料は販売会社が決めます。銀行や証券会社が「新商品が出ました!」と強く勧めてきた時は、手数料が高い場合もあるので特に注意してください。
失敗しない投資信託の選び方の2つ目のチェックポイントは、「純資産残高」です。
純資産残高をわかりやすく説明すると、その投資信託にどれくらいお金が入っているかを表すものです。目安は、純資産残高50億円以上です。その理由は、ファンドマネージャーはある程度の残高がないと自由な運用ができないからです。私たちも、お金が十分にないと、好きなものを食べたり、着たい服を着たりできないですよね。
そしてもう1つ気をつけてほしいのが、純資産残高が増加傾向にあるものを選ぶということです。
新しく商品が設定されたときは、純資産残高が一気に増えますが、そのあとに残高が増えない、あるいはどんどん減っていく投資信託だと、ファンドマネージャーは思ったような運用ができずパフォーマンスも落ちていく、という悪循環に陥るケースが出てきます。
失敗しない投資信託の選び方の3つ目のチェックポイントは、「実績」です。実績については、インデックスファンドとアクティブファンドに分けてチェックします。
インデックスファンドの実績のチェックポイントは、その指数にきちんと連動しているかどうかです。
一方、アクティブファンドのチェックポイントは、過去の実績です。ファンドマネージャーの考え方がきちんとパフォーマンスに表れているのかどうかを、過去の実績から判断しましょう。ただし、アクティブファンドの過去の実績はあくまでも過去の実績であって、将来の成績を保証するものではないことに注意してください。
濵島成士郎
株式会社WealthLead
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