「気分の落ち込みや、イライラが抑えられない」と、うつを疑う人は少なくありませんが、実は別の病気・疾患が隠れていることが多いのです。今回は医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長の梶川博氏、医学博士である森惟明氏が、うつと間違われやすい病気について解説していきます。

 

また、

・モノを示す一般名詞が出ない「換語障害」
・モノの名前を間違えるといった「失語」
・思った通りの図形が描けない(代表例:時計を描くことができない)
・服をきちんと着ることができない
・物の使い方が分からないといった「失行」(自動販売機、自動改札、銀行ATMなど)
・見えているものを判断できない(交通信号機など)
・使い慣れた道具が使えなくなる(全自動の洗濯機など)
・近所で道に迷うといった「失認」(徘徊)

もあります。これらの中核症状は、健常者にも時にみられますが、アルツハイマー型認知症では、よくみられる神経症状であるということです。

 

なお、失語症はほとんどすべてのタイプの認知症、すなわち、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、大脳皮質基底核変性症、血管性認知症などによって起こりうる症状です。

 

認知症になったときは、障害が軽いうちに障害が重くなったときの後見人を決めておくなどの準備をしておくことも大切です。

 

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梶川 博

医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長

 

広島県広島市出身。1957年修道高等学校卒業、1963年京都大学医学部卒。1964聖路加国際病院でインタ−ン修了、医師国家試験合格、アメリカ合衆国臨床医学留学のためのECFMG試験合格、1968年京都大学大学院修了(脳神経外科学)医学博士。1970年広島大学第二外科・脳神経外科(助手)、1975年大阪医科大学第一外科・脳神経外科(講師、助教授)。1976年ニューヨーク モンテフィオーレ病院神経病理学部門(平野朝雄教授)留学。1980年梶川脳神経外科病院(現医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター)開設、現在会長。医学博士。

 

森 惟明

医学博士

 

大阪府立北野高校を経て、1961年京都大学医学部卒。大阪北野病院でインターン修了。1961年アメリカ合衆国臨床医学留学のためのECFMG試験合格。1967年京都大学大学院修了(脳神経外科学)医学博士。1968年日本脳神経外科学会認定医。1969年京都大学脳神経外科助手。1971年シカゴノースウエスタン大学脳神経外科レジデント。1975年京都大学脳神経外科講師。1979年京都大学脳神経外科助教授。1981年高知医科大学(現高知大学医学部)脳神経外科初代教授。1992〜1999年厚生省特定疾患難治性水頭症調査研究班班長。1992年第2回高知出版学術賞受賞。1996〜2000年高知県医師会理事。1999〜2001年国際小児神経外科学会倫理委員会委員長。2000〜2001年国際小児神経外科機関誌「Child’s Nervous System」編集委員。2000年高知大学名誉教授。著書多数。 

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梶川 博、森 惟明

幻冬舎メディアコンサルティング

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