今後は成果がより重視され、給与が下がることが当たり前になるかもしれません。年収アップを望むのであれば、自分の強みはもちろん、弱みや課題も客観的に認識し、それを克服していくことが重要です。ここでは人事のプロが、昇給の近道として各クラス(等級や職位)の「年収基準」と、求められる評価基準=コンピテンシー(成果につながる行動)を公開します。※本連載は、西尾太氏の著書『アフターコロナの年収基準』(アルファポリス)より一部を抜粋・再編集したものです。

「年収1000万円」突破に求められるスキル

<部長クラスのコンピテンシー>

01:戦略策定

ビジョンに向かう部門の戦略を策定する。組織メンバーに方針を示し、組織の向かう方向を明らかにする。戦略を具体化し、実行の責任を負う。

 

02:目標設定

業績を向上させる、また、より組織効率を高めるような適切な目標を、達成基準を明確にして設定する。組織目標を明示し、正しく理解させるために周囲に働きかけ、個人目標にブレイクダウンし、個々の適切な目標設定をさせる。

 

03:人材発掘・活用

社内の優れた人材を見出し、引き上げる。また社外の優秀な人材を引っ張る。組織全体の人材育成を働きかけ、将来性のある人材を育てる仕組みを構築する。

 

04:業務委任

メンバーに仕事を任せ、成長の機会を与える。業務を委任するメンバーと判断基準を合わせ、責任は引き受けながら権限を委譲し、自身はより重要な職務に時間を割く。

 

05:人的ネットワーキング

社内外の人的ネットワークを構築し、活用する。企画を通すために根回しを行い、理解を得て、実現への組織合意を形成する。多面的な分野の人材とのネットワークを持ち、協力・協業し、新しいビジネスの可能性を高める。

 

06:説得力

傾聴と発信により、相手からの信頼を得て、その考えや行動を自分が意図した方向へ変える。交渉がうまく、双方のWin-Winを示し、合意形成する。

 

07:プロフィット

利益向上に関しての関心を持ち、現在どのような状況にあるのかを把握している。「儲け」に対しての意識が高く、どのようにしたら利益を生み出せるのかを常に考え、取り組み、実績につなげる。

 

08:解決案の提示

適切な状況判断を行い、解決のための複数の選択肢を案出する。それぞれの選択肢のメリット・デメリットを整理し、合理的な決断を促す。

いそうでいない「年収1000万円以上」のクラス

<役員・本部長クラス>

年収基準=950~1200万(成果による加算=200~400万)

 

■求められる仕事のレベル

全社に影響を与えることです。ビジョンや戦略によっては会社の命運を大きく左右するため、重要な責任があります。複数部門の統括、5年以上の組織のビジョンを根拠を持ちながら示し、そこに至る戦略を示す。経営戦略・組織戦略・人事戦略・財務戦略のいずれか、またはすべてを担います(組織規模による)。人材の育成と発掘の責任を負い、会社の変革と新たな価値創造を主導し、結果を出すことが求められます。

 

■身につけておきたいビジネスの基本知識・スキル

経営全般に関する知識。将来を予見する力。人望、高い信頼性、発言力、人々を奮い立たせるビジョンを示す人間力も必要とされます。

 

■年収アップのポイント

成果を出すこと、未来を示すことで組織メンバーの方向性を同じくしていくこと。また、社内外から高い信頼を保持し、新たな価値創造を模索し続け、結果を出していくこと。

 

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人事の超プロが本音で明かすアフターコロナの年収基準

人事の超プロが本音で明かすアフターコロナの年収基準

西尾 太

アルファポリス

自分の価値を正しく知り「年収アップ」の道を切り拓け! 働き方が大きく変わる中で、「評価」の基準もまた大きく変わろうとしている。「頑張っている」はもはや無意味。「成果」こそが揺るぎない価値となる。 これからの…

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