中山てつや氏は著書『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』のなかで、職場における諸問題について語っています。当記事では、中山氏のキャリアコンサルティングとしての実務経験をもとに、日本の企業における問題点を考察していきます。

業績を挙げて会社に貢献してきた社員がリストラ対象に

私が以前在籍した会社が、やむない事情でリストラを実施した時のことです。その対象となった面々の中には、必ずしも仕事ができない、もしくは成績の悪い社員ばかりでなく、逆に、業績を挙げて会社に貢献してきた、優秀な(と、周りでも思われている)社員も数多く含まれていました。おそらくは、直近の上司との間における、相性の問題だったのではないかと思われます。

 

日本語の「相性」には、「互いの性格・調子などの合い方」(出所:デジタル大辞泉)という意味があります。更に、「性格」は「その人が生まれつきもっている感情や意志などの傾向」(出所:大辞林 第三版)とあります。「性格」が「生まれつき」であることは、容易に想像できます。

 

相性の悪い人を相手にするということは、つまり、「生まれつきもっている」性質と相対するわけですから、一筋縄ではいきません。まして、相性の悪い相手を自分に合うよう、根本的に変えることなど、不可能でしょう。どうせ変えられないのであれば、むしろ、変えようとしてはいけないのかもしれません。  

 

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中山 てつや

1956年、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。日系製造メーカー及び外資系IT企業を経て、主にグローバル人材を対象としたキャリアコンサルティングの仕事に携わる。

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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