知らないでは済まされない「住宅ローン破綻」のリスク
世帯収入減の可能性がある中で、教育費支出の負担増、親の医療・介護の負担増、住宅ローン返済の負担増、自身の老後資金づくり......。資金計画を立てる段階では、かなり先々までにらんでおくことが必要です。万が一、家計が行き詰ってしまったら、さすがにご自身を含めた家族を犠牲にするわけにはいかないでしょうから、せめて住宅ローンの返済負担から逃れるために、せっかくのマイホームを手放すほかありません。
しかし、希望通りの価格で売却できる保証は、どこにもありません。たとえ売却できたとしても、希望を下回る価格であれば、その時点でまだ残っている住宅ローンを返済し切れるでしょうか。
この場面で「借り入れ期間年の住宅ローンを、もう年近くも返済し続けてきたのだから、結構返済し終わっているに違いない」と思われる方もいるでしょうが、それは大きな誤りです。住宅ローンは一般的に、当初は返済額ほど返せていないものと考えるのが正解です。この点はしっかりご認識いただきたい点です。
マイホームを持つということは、一つの「達成感」につながるでしょう。その一方で、「維持管理」という意味では、マイホーム購入は住む人にとって新たなチャレンジにもなるものです。社会・経済環境が変わる中で、高度経済成長期のようなマイホーム像はすでに過去のものになっています。
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