リモートワーク実施も、過半数が「生産性低下」と回答のワケ

ダラスを本拠とする世界最大(2019年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社、シービーアールイー株式会社(CBRE)。今回は、同社の「ジャパン特別レポート - オフィス利用に関するテナント意識調査2020 2021年2月」より一部抜粋し、18の調査データから「コロナ収束後のオフィスのあり方」について考察。そこから見えてきたのは、リモートワーク導入拡大も生産性低下という矛盾でした。

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調査目的:コロナ収束後のオフィスのあり方を問う

 

調査目的

新型コロナウイルス感染症の拡大が続くなか、リモートワーク導入により、オフィスに対する企業の考え方が変化してきている。

 

本記事では、CBREが毎年実施している「オフィス利用に関するテナント意識調査」の結果から、コロナ禍におけるリモートワークの現状を分析し、コロナ収束後のオフィスのあり方がどう変化するかについて考察した。(Figure1)

 

リモートワークが普及するも、実際の実施は東京が中心

リモートワークの導入とオフィスの稼働状況

コロナ禍を契機として、オフィスワーカーの働き方や働く場所が大きく変化している。約6割の企業がコロナ禍を契機にリモートワークを導入した(Figure2)。新型コロナウイルス感染症拡大前から導入済みの回答者を合わせ、約9割の企業がリモートワークを制度として導入している。

 

 


導入率については「東京23区」と「地方都市」で明確な差異はみられない。しかし、オフィスの利用率では「東京23区」と「地方都市」で違いがみられた。

 

Figure3は、現在入居中のビルにおけるオフィス内の全席の最大稼働率の回答割合である。「全席数の75%以上」の回答割合は東京23区の28%に対し、地方都市では42%となっている。通勤事情や感染拡大状況の違いが、リモートワークの実際の実施状況の違いとなって表れていると考えられる。このことは、リモートワーク導入を理由とするオフィス使用面積の見直しは、地方都市に比べ、東京23区のほうが影響が大きくなる可能性を示唆している。

 

リモートワークで「フレキシブルオフィス」も利用拡大

コロナ禍におけるフレキシブルオフィスの利用状況の変化

リモートワークの拡大とともに、フレキシブルオフィス*1の利用も増加している(Figure4)。

 

*1 賃貸借契約の締結を必ずしも必要とせず、主に施設利用契約に基づいて利用されるオフィス。シェアオフィス、コワーキングオフィス、レンタルオフィス、サービスオフィス等

 

 

すでにフレキシブルオフィスを利用している回答者の割合は、2019年11月調査時点の21%から23%に増加した。また、「今後1年間でフレキシブルオフィスの利用を増やす/開始する予定」の回答者も21%と、今後も増加することが見込まれる(Figure5)。

 

 


足元でフレキシブルオフィスの利用が拡大した背景には、オフィスへの出社率を抑えるために、自宅で業務をおこなう環境が整っていない従業員への対応があるだろう。また、感染症の収束時期や経済の先行きについて不透明感が拭えないなかで、利用期間を自由に決めやすい契約形態が好まれたということもあると考えられる。

 

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シービーアールイー株式会社(CBRE)
リサーチ
アソシエイトディレクター

法律出版社の編集職を経て2005年、生駒シービー・リチャードエリス(株)(現シービーアールイー)入社。事業用不動産の情報誌『OFFICE JAPAN(現『BZ空間誌』)』の編集に携わる。2009年からプロパティマネジメント(PM)部門に異動し、主にオフィスビルのPM実務に従事。2019年よりリサーチに異動し、オフィスビルおよびデータセンターに関する調査業務とレポート執筆に携わる。

著者紹介

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