前回は、紹介業者がどの程度、物件の素性を把握しているかを見極める方法について説明しました。今回は、アパート事業で重要な「家賃設定」を把握する方法について見ていきます。

「レントロール」の妥当性を確認する

アパート事業は家賃収入を目的に行う事業です。つまり、その部屋にいくらの家賃で入居者が入るかということが、アパート事業においては非常に重要になってきます。

 

物件の資料には、必ず家賃の一覧表があります。業界用語では「レントロール」といい、このレントロールの妥当性を確認する必要があるのです。

 

たとえば、現在空室の部屋はいくらで入居者が入る見込みがあるのか。現在10万円で入っている部屋は、もし入居者が退去したときに10万円で再度貸せるかどうかということをチェックする必要があります。もし、その部屋に入居者が付いたのが10年以上前で、今賃貸に出すと7万円になってしまうということであれば、その分を考慮する必要があります。

賃貸相場は地元の賃貸業者からヒアリング

では、どのようにレントロールの妥当性を確認するかですが、これは地元の賃貸専門業者の意見を聞くのが一番です。

 

できれば、過去に入居者をその物件に直接紹介した経験がある不動産会社、および担当者に話を聞くのがベストです。あなたに物件を紹介する会社は、物件を売ることが目的です。賃貸のことは専門ではありません。

 

その点、客観的な目で見ることのできる賃貸会社なら、空室はいくらで入居者を付けることができるかということを一番よくわかっています。なかには、その物件の問題点を指摘してくれる場合もあるでしょう。そのような意味でも、地元の賃貸会社にヒアリングをかけ、賃貸の相場を把握することが重要となります。

本連載は、2012年6月27日刊行の書籍『年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門 [改訂版] 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本書は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、本書を用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

年収1000万円から始める  「アパート事業」による 資産形成入門

年収1000万円から始める 「アパート事業」による 資産形成入門

大谷 義武

幻冬舎メディアコンサルティング

大企業でも倒産する現在、自分の身は自分で守るべく、副収入としての投資を考える人が増えています。 そんななか、アパート事業による資産形成の火付け役となった本書が、改訂版としてパワーアップいたしました。不動産会社の…

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