前回は、不動産を取得するうえで最低限確認すべきポイントについて説明しました。今回は、区分所有マンションを複数戸、まとめて取得することのメリットについて見ていきます。

賃貸マーケットにおいて優位に立てる分譲仕様

分譲(区分所有)マンション内の部屋を複数戸、まとめて取得するということは非常に面白みがあります。めったにないのですが、筆者が在籍する会社でも過去に数件だけ扱ったことがあります。

 

地権者の床(等価交換)等がベースになっていることが多く、分譲マンションを10戸とか20戸とかまとめて購入し、それを賃貸にまわすというパターンです。基本的に、区分所有は資産形成に適しません。

 

しかし、10戸、20戸とまとまり、借入を行い取得できれば資産形成が可能です。賃貸に出した場合の利回りが合えば、非常に投資効率が高く、そして選択肢が広いというところに面白みがあります。賃貸として考えた場合、分譲仕様ですので、建物の造りそのものが賃貸物件と比べてグレードが高いのです。

 

同じ家賃水準であれば、マーケットにおいて絶対に優位に立てるということがあります。当社で販売した過去の物件を見ても、ほぼすべて満室稼動しています。日本の場合は借地借家法の影響で、賃貸住宅は分譲住宅に比べて造りが悪いというのが一般的です。分譲仕様は建物の造りが根本的に賃貸とは違います。

 

次に、「出口」を考えた場合、分譲になっているので、空いたときに居住用の物件として、1部屋単位で売却できるという選択肢があります(無理に出口を考える必要はありません)。もちろん、金融機関の融資条件にもよりますが、これは一棟もののアパートにはない選択肢です。

 

つまり、貸して良し、空いて良しの物件となります。最近流行の戸建て賃貸もこのパターンにあてはまります。

建物全体の管理に関して裁量権がないのが難点

一方、区分所有マンションの場合は、管理等の建物全体に関することを自分ひとりの判断で決められないというデメリットがあります(ただし、持分シェアが高ければ、ある程度は決められます)。

 

そのため、判断基準として、まず管理(および管理会社)がきちんとしていることが最重要です。次に、大規模修繕がきちんと行われていて、管理組合に修繕積立金が必要額ストックされていることです。これらは「重要事項に係る調査報告書」を管理会社から取得すればわかります。

 

そんなおいしい物件であれば、ぜひ取得するべきなのですが、残念ながら数は多くありません。分譲時に地権者等の事情により、まとめて部屋を取得した経緯が前提になります。周りでこのような物件があれば、ぜひ積極的に取得するべきでしょう。

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    大谷 義武

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