不動産会社同士がお互いを知らないケースもある
物件の素性を知るためには、素性をわかっている会社から紹介を受けなければなりません。つまり、不動産会社と物件との関わり方が重要になります。
ひどい例としては、レインズを見て、ただチラシを取り寄せて物件を紹介するケースがあります。この場合は、物件の素性はおろか、担当者が自分で物件を見ていないので、何もわかるわけがないのです。
通常、レインズに登録された物件を紹介する場合、売る側の会社(「元付け」=レインズに登録する会社)と、買う側の会社(「客付け」=お客様に物件を紹介する会社)との間には面識がありません。そうです、不動産会社同士がお互いを知らないのです。この場合、元付け会社が客付け会社にどこまでの情報を伝えるでしょうか。
もちろん担当者によっては、たとえ面識のない相手にも、懇切丁寧に事細かく伝えるでしょう。しかし、ほとんどの会社は売れればよいと考えますから、都合の悪い情報は教えたがらないものです。まして面識のない、1回限りの取引相手ならなおさらです。
その不動産会社が「元付け」の物件か?
その点、直接、物件を紹介されているのが売主から依頼された会社(元付け会社)である場合や、売る側と買う側の会社がすでに面識・信頼関係のある場合は、当たり前ですが、知り合いにうそや隠し事はしませんから、マイナスの情報も伝わります。ですから、物件を紹介してもらう際は、不動産会社の担当者に次のように訊ねてみてください。
①「その物件は御社が直接お預かりの物件(元付け)ですか?」
②「元付けでないのなら、元付け会社との面識・取引関係はありますか?」
このどちらの質問にも「NO」であれば、その取引は注意する必要があります。「YES」の場合は、あなたが要求した資料や質問内容に対する返答がすぐに戻ってくるでしょう。「NO」の場合は、物件に関する質問、必要資料の請求に対してすぐに回答が返ってこなかったり、内容が曖昧だったりしますので、ぜひ、試してみてください。
物件の素性はとても重要です。そしてそれを知るためには、物件を紹介してくれる業者がその物件とどのように関わっているかが重要ですので、きちんと見極める必要があります。