前回は、フィリピンの中核を担うメトロ・マニラ(マニラ首都圏)の主要投資エリアを紹介しました。今回は、注目が集まっている「リゾートエリア」の不動産投資について、その有効性を検証します。
セブ島やボホール島への投資が人気だが・・・
筆者の経営する会社ではリゾート物件を扱っていませんが、セブ島やボホール島など一部では人気が出ているようです。物件はホテルコンドミニアムとして運営する、もしくはハワイのように年単位で所有するタイムシェアなどが考えられます。
ただ、個人的にはセブ島まで行って、ホテルコンドミニアムに泊まりたいとは思いません。ホテルコンドに2500ペソを払うくらいなら、700ペソのバックパッカーが泊まるような宿で十分です。
また日本人旅行客はシャングリラのような高級リゾートホテルをパッケージする確率が高いです。
ホテルコンドを利用するのは語学留学生か、リタイアした人たちです。島国であるフィリピンには、バックパッカーのような長期滞在者は非常に少ないです。
また、オフィスのないエリアは、基本的に人が集まりにくいのでお金も動きません。日系企業がセブに進出する話はマカティより少なく、多くの法人はまずメトロ・マニラでオフィスを構えるケースが多いです。
「長期的な視野」で待てる人以外にはおすすめできない
これらの要因を考えて、セブ島には可能性があるかもしれませんが、現時点では「よほどの長期的視野で待てる人以外は、リゾートへは投資しないほうがいい」という結論に達しました。
もちろん、リゾート物件の売買仲介会社にちゃんとしたスキームがあり、パッケージで出口を確保した上で販売しているのではあれば問題ありません。
ハワイのようにブランディングがあれば強いのですが、セブやボホールと言えばこれ、というような代表的なイメージは、ダイビングや語学留学のみで他が浮かびません。そういう中でどうやって継続的な利益を確保していくのかは、しっかり考えるべきでしょう。
GSR株式会社 会長
zukky PTE CEO
Gate of Assets Fundation director
一般社団法人フィリピンアセットコンサルティング 主席コンサルタント
1979年、愛知県生まれ。大原簿記専門学校卒業後、アパレル会社での勤務をへて、2000年、同業種で独立。同年自社ブランドを立ち上げ、卸、直営店舗を展開。その後、海外生産拠点を背景にOEM事業を開始。2005年にフィリピンに行き、1人のタクシードライバーに人生の生き方を考えさせられ、同地にて為替&アテンドビジネスをはじめ、もともとの事業を売却。その後、2007年にコンサル会社、2009年にPR会社を設立。2010年にフィリピンでオフショアのシステム会社が開発するフィリピン最大規模のITプラットフォーム事業へ投資。ハンズオンでビジネスの拡大の活動を続け数十の新規事業の立ち上げに貢献。2006年より子供たちの支援なども積極的に行いその功績により2022年にフランスの社会文化奨励勲章を受勲。
2014年にHallohallo Home incの事業構築サポートを行う中で、不動産売買仲介、管理、リーシング、内装、建築、ストリートチルドレン復学プログラム、人材派遣等、日本とフィリピンの双方にメリットのある事業が重要だと痛感する。フィリピン人や現地の弁護士、税理士、色々な人材に騙された事で自身で学びフィリピンでの成功パターンを習得したのだが、唯一不明だった現地の経済を動かす巨大財閥との付き合いにより、ほとんどの日本人の資産保全の思考が間違っていることに気が付く。2019年以降はシンガポールとフィリピン、アメリカ、イスラエル、フランスを中心に富裕層を対象にしたビジネスを構築。
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連載「フィリピン不動産投資」が資産形成に最適な5つの理由
ハロハロホーム マニラ本社
Director
ハロハロホームは、フィリピンのメトロマニラ首都圏のビジネス中心地マカティ市に本社を構え、フィリピン不動産投資や、フィリピンの土地販売を手がける企業。賃貸仲介サイトの運営、不動産管理、メンテナンス、内装、転売のサポートなど、購入・管理・売却まですべて対応できる強みを持つ。
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