リタイアメント世代(65~79歳)の資産形成戦略においてもなお、「年齢」は外せないポイントになります。年金受給者という括り方をしていても、60代半ばと70代後半とでは健康状態に大きな差があるため、同一には語れません。本記事ではリタイアメント世代の運用戦略について考察します。資産運用会社のアライアンス・バーンスタイン株式会社で運用戦略を行う後藤順一郎氏が解説します。

インデックスファンドより高いリターンを狙う!
「アクティブファンド特集」を見る

退職後の運用戦略は「取り巻く環境」次第

基本戦略は前述のとおりですが、大事な点は、この局面は人によって取り巻く環境が大きく異なるため、それらを考慮した資産運用戦略を構築すべきという点です。

 

例えば、65歳以降も働き続けている場合には、まだ人的資本が存在しますから、市場変動リスクの高い株式の比率を高めて、高いリターンを目指すことができます。

 

また、企業年金や個人年金があり、公的年金と合わせて相応の額を受給できる人ももっと市場変動リスクをとって、高いリターンを狙うことができます。

 

逆に、すでになんらかの深刻な持病がある人は近い将来に医療費の支払いがあるかもしれず、市場変動リスクは抑えたほうがよいでしょう。

 

退職金という大金を手にした人は、ついついそれを元手に大きくもうけることを考え、金融機関もその顕在化しているニーズに応えるために、短期的に値上がりしそうな株式や投資信託を提案しがちです。

 

しかし、その人や家族にとって大事なのは、短期的なもうけではなく、その人のライフスタイルや健康状態を踏まえた長期の運用戦略を策定し、実践することです。といっても、この重要性に気づいている投資家も多くはないでしょう。

 

金融機関には、この潜在的なニーズを顕在化させ、適切な運用を促すことが求められていると思います。

 

資産を「守る」「増やす」「次世代に引き継ぐ」
ために必要な「学び」をご提供 >>カメハメハ倶楽部

 

アライアンス・バーンスタイン
後藤順一郎

 

カメハメハ倶楽部セミナー・イベント

【5/7開催】ABBA案件の成功体験から投資戦略も解説
世界の有名アーティスト「音楽著作権」へのパッション投資とは

 

【5/8開催】使わない理由はない!?
金融資産1億円以上の方だからできる「新NISA」活用術

 

【5/8開催】「相続登記」を放置するとどんなトラブルに?!
2024年4月施行「相続登記の義務化」を専門弁護士がイチから解説

 

【5/9開催】認知症対策だけじゃない!
数世代先の相続まで見据えた資産管理・承継ができる
「家族信託」活用術

 

【5/9開催】「海外法人のつくり方・つかい方」
日本に居ながら自分の「分身」を海外に作るメリットは何か?

 

【5/11開催】相続人の頭を悩ませ続ける
「共有名義不動産」の出口は“売却”だけじゃない!
問題点と最新の解決策を藤宮浩氏が特別解説

 

【5/12開催】良い案件を見つける3つの方策とは?
「日本型オペレーティングリース」投資の基礎講座

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

■入所一時金が1000万円を超える…「介護破産」の闇を知る

 

■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走

 

※本記事は「ニッキン投信情報」に掲載されたコラムを転載・再編集したものです。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録