前回は、どんな建物がAirbnbに適しているかを説明しました。今回は、分譲マンションや賃貸アパートでも、管理組合とのトラブルなくAirbnbを活用・開業する方法について見ていきます。

区分所有マンションでのAirbnbにもチャンスはある

前回の記事を読んで、「1棟オーナーにしかチャンスはないのか」「分譲マンションしか持たない自分ではダメか」とがっかりされた読者もいるかもしれません。

 

しかし、諦めるのは早計です。実は、分譲マンションや賃貸アパートでも管理組合とのトラブルなく、Airbnb開業ができる方法があります。

 

筆者の会社では2015年8月以降の2ケ月間で、Airbnbに関する問い合わせが増えています。問い合わせてくる人たちの属性は、経営者や一般のサラリーマン、不動産会社が約8割と非常に多くを占めています。

 

当初の私の予想では、1棟所有のオーナーが顧客のメインになるだろうと思っていたのですが、蓋を開けてみると1棟オーナーからの問い合わせは2割ほどで、大きく予想を裏切る結果となっています。

 

サラリーマンや主婦でAirbnbホストになりたいと言ってくる人たちは、Airbnbを「生計を立てるためのビジネス」としてよりも、気軽にできる「小遣い稼ぎ」や「副業」のイメージで捉えています。

 

分譲マンションを買って賃貸に出すというビジネスモデルが従来からありますが、それと同じ感覚で、Airbnbに出したいと考えているのです。

一棟所有のオーナーに「転貸許可」をもらい開業

そういう要望を持つ人たちのために、Airbnb用の物件を紹介できるシステムを、筆者の会社では新たに構築しています。

 

[図表]Airbnb専門の物件紹介サイト

URL:http://www.bnbmatch.com

 

1棟所有のオーナーに転貸許可を出してもらい、その上でホストになりたい人に賃貸で貸します。ホストになりたい人は、その1室を借りてAirbnbとして貸し出します。また、マンションなどの1室を購入して区分所有しホストになるケースにも対応しています。

 

こうすることで、不動産を所有していなくてもホストになりたい人や、区分所有の人、1棟オーナーにも、メリットが生まれます。

 

まず、ホスト側のメリットですが、そもそも1棟オーナーというのは、独断で建物の使い方を決められます。つまり、管理組合が存在しないのです。ということは、区分所有でAirbnbをやっても、管理組合とトラブルになる心配が一切ありません。

 

次に、1棟オーナーにとってのメリットは、転貸許可を出すだけで面倒な手間が要らないという点です。

 

転貸許可さえ出しておけば、後は今までどおりAirbnbをやりたい人に部屋を賃貸する、もしくは区分で譲るだけなので、通常の賃貸となんら変わりません。Airbnb自体は区分所有した人が勝手にやるだけです。

 

「Airbnbは確かに良さそうで興味はあるが、自分でやるのは面倒くさい」とか「ハードルが高そうだ」という1棟オーナーにはうってつけだと思います。しかも、通常賃貸より賃料は1.2倍くらいに上がります。

 

手間や労力は従来と変わらず、収益物件の利回りが2割も上がるとしたら、こんなに理想的なビジネスはないと思うのですが、いかがでしょうか。

本連載は、2015年12月11日刊行の書籍『中古アパート・マンションが生まれ変わる airbnb空室物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

中古アパート・マンションが 生まれ変わる airbnb空室物件活用術

中古アパート・マンションが 生まれ変わる airbnb空室物件活用術

小沢 吾亘・町田 龍馬

幻冬舎メディアコンサルティング

ここ数年“サラリーマン大家”という言葉が定着してきました。年功序列や終身雇用制度が崩壊し、将来に不安を抱えるサラリーマンが安定した資産を築く手法として注目しているのが不動産投資です。 こうしたサラリーマン大家…

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