Airbnbのサービスでホストが行う作業は意外に多い
これまで見てきたように、Airbnbのサービスは、単なる宿貸しではなく一定の顧客をイメージしたり、利用のされ方を想定して、それに合わせた物件のセッティングが必要であることがお分かりいただけたと思います。
また、もしものトラブルのためのリスクヘッジも不可欠です。おさらいしておくと、ホストには次のようなことが求められます。
・家具・家電、食器類の選定
・トップ写真の撮影
・物件ページの執筆(英語)
・宿泊料金の設定
・宿泊を検討しているゲストとのやりとり(英語)
ゲストの予約が入ってからは、
・当日までの英語対応
・チェックイン時の対応
・宿泊期間中のトラブル対応
・チェックアウト後の清掃・点検
・盗難や破損があった場合のゲストへの請求、交渉
・トラブルが解決できない場合の仲裁要請
さらに、次のゲストの宿泊を促すために、
・ゲストレビューの依頼
・宿泊価格の見直し
・家具や家電、食器類の見直しや追加
単に「自分の物件に泊まってもらう」だけでも、これだけの作業を毎回発生させなければならないのです。オーナーがこれらをすべて自分で行った場合、どれだけの手間や時間や労力が要るでしょうか。
たとえば、トラブルが起きた場合だけを考えても、加入している保険会社に問い合わせたり、申請手続きを行ったりしなくてはいけません。ゲストとの交渉もあります。被害箇所の修復には、業者を呼んで見積もりを取る必要もあります。
運営の手間を省くワンストップ型の代行会社
警察に被害届を出すなら、証拠としての被害写真も撮っておかなければならないでしょう。こうしたことは想像を絶するストレスであり、膨大なエネルギーを費やさなくてはなりません。そこで、ほぼすべてのオーナーが選択しているのが、「Airbnbを専門とした代行会社に依頼して任せる」という方法です。
Airbnb代行会社は、先に挙げた宿泊前、宿泊中、宿泊後のすべてのやりとりを豊富な知識をもとに完了させてくれる〝Airbnbのプロ〟です。現在、本国アメリカはもちろんのこと、日本でも数十社がこのAirbnb代行業を行っています。
ただし、代行会社にもさまざまなものがあり、上記の流れのうち清掃や予約管理だけといった一部のみを専門で行うところもあれば、Airbnbの最初から最後まで(運営の戦略を立てることから実際の運営のフォローまで)を一緒にやってくれるワンストップ型の会社もあります。ワンストップ型の会社に依頼するメリットは、主に次の3つです。
1 管理の手間が圧倒的に減る
2 専門的な技術やトラブル時の対応に慣れている
3 自分でやるよりも最終的な利益率が上がる
まず1については、代行会社がいることによって、オーナーの作業はほとんど発生しなくなります。日々の予約対応と利用料の設定までやってくれるため、オーナーは予約画面で自分の物件の埋まっている様子を時折確認しながら、利益を待つだけで構いません。
代行会社に頼めば、自分自身でやる場合の手間・労力を100%とすると、10%ないし5%以下に減ると言っても良いでしょう。