今回は、寺で請け負う新入社員研修が収益事業になるかどうかを見ていきます。※本連載は、税理士・公認会計士であり、宗教法人からの税務相談に数多く対応している山下勝弘氏の監修書籍、『神社・仏閣……すべての宗教法人のための収益UP&節税対策パーフェクト・マニュアル』(すばる舎リンケージ)の中から一部を抜粋し、宗教法人の収益事業にまつわる課税について解説します。

仏教講和の実施など宗教活動の一環と考えているが・・・

父が病に倒れたため、3年前に住職を引き継ぎました。大学を卒業後、15年近く経営コンサルタントをしていたこともあって、いまも当時の顧問先から相談を受けることがしばしばあります。

 

また、昨年からは新入社員研修を寺で請け負うようになりました。1泊2日で、私の仏教講話のほかに座禅などを行なうというもので、基本的には宗教活動の一環と考えています。

 

とはいえ、依頼も増えてきたので、収益事業にみなされてしまうと大変です。どのような点に気をつければよいでしょう。

宗教にかかわる講義内容であれば収益事業にはならない

新入社員研修ということですが、お寺のなかで行われている研修内容が、ご質問にあるように「座禅」や「仏教に関する講和」であるならば、宗教活動であると判断できます。講和がビジネスとからめた話であっても、宗教をベースとしているのであれば問題にはならないでしょう。収益事業として課税対象にはならないものと考えます。

 

これに類することは、多くの寺院が行なっていますが、貴寺の場合は、ご住職のキャリアを活かしたもので非常におもしろい取組みといえるでしょう。

 

ただし、仏教の教義をじっくりと教えるというのならば話は別ですが、新入社員の研修レベルで座禅や講和を行なう程度であれば、あまり高額だと収益事業とされかねません。

 

金額は常識の範囲にとどめ、「お布施」としていただくようにしてください。また、宗教とは関係のない人(ビジネスに直結するような内容を話す、住職さんのコンサルタント仲間など)を寺の側が手配し研修に加えたりすると、その部分は収益事業とみなされますから注意しましょう。

 

念のために、毎回のプログラムは保存しておくといいでしょう。そうしておけば、税務調査の際、宗教活動であることを証明する資料になります。

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    本連載は、2016年2月24日刊行の書籍『神社・仏閣……すべての宗教法人のための収益UP&節税対策パーフェクト・マニュアル』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    神社・仏閣…… すべての宗教法人のための 収益UP&節税対策 パーフェクト・マニュアル

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    山下 勝弘 監修

    すばる舎リンケージ

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