続報!コロナ禍で瀕死の中小企業を救う「事業再構築補助金」

先月8日、経済産業省から経済対策として「事業再構築補助金の創設」が発表されました。コロナ禍で打撃を受けた中小企業を救援する補助金として、またコロナ禍以降の中小企業支援の在り方を示す補助金として注目されています。徐々に明らかになっていく事業再構築補助金の要件をみていきます。※本連載では、企業再生のスペシャリストである坂本利秋氏が、中小企業が経営難を乗り切る方法を解説していきます。

事業再構築補助金続報①:対象企業の条件が追加

これまで事業再構築補助金について伝えてきましたが、さらに情報が更新されました(関連記事:『コロナ禍以降の中小企業支援「稼げない経営者」は切り捨てか?』)。筆者は、当補助金を中堅・中小企業の経営者が企業再生を実現するための最重要策だと考えています。追加情報をみていきましょう。

 

[従来]
1.申請前の直近6ヵ月間のうち、任意の3ヵ月の合計売上高が、コロナ以前の同3ヵ月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。

2.事業計画を認定支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。

[追加]
3.補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。

 

想定の範囲内ではありますが、付加価値額の条件が追加されました。付加価値額とはなじみのない言葉だと思いますが、同じ中小企業庁が実施する「ものづくり補助金」では以下の通り定義されております。

 

付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

 

人件費とは、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等(給料、賃金、賞与及び役員報酬等は含み、福利厚生費、法定福利費や退職金は除く)等です。

 

また営業利益+減価償却費はいわば本業でいくら現金を得たかを表す指標でもあります。つまり付加価値額とは会社の本業での現金収入と人件費を合わせたものであり、付加価値額の増加とは以前より本業での現金収入が増え、人件費もより多く支払うという状況です。補助金を使って会社はたくさん儲けて、たくさん社員さんに還元してねという主旨です。

 

補助事業終了後、3~5年で年率平均3%の増加とは、3年計画であれば9%、5年計画であれば15%の増加が必要です。15%の増加とはかなりハードルが高く見えますが、新型コロナで壊滅的な影響を受けている今期の決算を基準値とすれば、それほどではありません。

 

よってこの条件に追加により事業再構築補助金の魅力が下がることはありませんので、臆することなく申請をしましょう。

 

事業の再構築を目指す(※画像はイメージです/PIXTA)
事業の再構築を目指す(※画像はイメージです/PIXTA)

 

認定事業再生士(CTP)
合同会社スラッシュ 代表

東京大学大学院工学系研究科卒業。日商岩井(現双日)にて、数千億円の資産運用を経験。その後、ITベンチャー企業に転身。国内初SNS企業の財務執行役員に就任し、その後上場企業に売却、30代で三井物産子会社の取締役に就任し企業成長に貢献、グループ売上高1,000億円の上場IT企業の経営管理部長として企業再生を行う。

中小企業の経営者のためだけに徹底的に支援したいという思いから、2009年より中小企業の売却、事業再生支援を行う。中小企業の再生人材不足が危機的な状況にあることから、2020年より企業再生人材の養成講座を開講する。

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著者紹介

連載企業再生のスペシャリストが指南する、経営難の乗り越え方

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