指針発表!「事業再構築補助金」想定よりも要件は厳しいが…

3月に公募開始のアナウンスがされている「事業再構築補助金」ですが、3月17日に中小企業庁から補助金の指針が発表されました。企業再生のスペシャリストである坂本利秋氏は「これまで公表されていた内容よりも難易度が上がった印象」といいます。明らかになった指針から、補助金の要件を見ていきましょう。

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指針発表で申請難易度が想定以上と判明!

予想以上に申請のハードルは高く、戦々恐々…(※画像はイメージです/PIXTA)
予想以上に申請のハードルは高く、戦々恐々…(※画像はイメージです/PIXTA)

 

2月15日の「事業再構築補助金の概要」に続き、中小企業庁より3月17日に「事業再構築補助金指針」が公表されました。「事業再構築指針」は、事業再構築補助金の支援の対象を明確化するため「事業再構築」の定義等について明らかにしたものです。これまで公表されていた内容と比較すると、格段に難易度が上がった印象です。

 

出所:中小企業庁『事業再構築指針の手引き』より
[図表1]事業再構築の類型と必要となる要件 出所:中小企業庁『事業再構築指針の手引き』より

 

【各類型の内容】
新分野展開
 主な業種、事業を変更せず、新たな製品等で新たな市場に進出する
事業転換 主な事業を転換する
業種転換 主な業種を転換する
業態転換 製造方法等を転換する
事業再編 事業再編を通じて新分野展開、事業転換、業種転換又は業態転換のいずれかを行う

 

新分野展開から業種転換までは転換対象の範囲が異なるだけとも言えますが、新製品投入と業種事態を変えるのでは成功確率がまったく異なります。

 

コロナ禍でなくとも新製品で新市場に進出するのはよくある行動です。業種、事業は同一ですから、自社の強みを活かせる可能性が高く、成功確率は高いはずです。

 

一方で、業種を転換するのは自社の強みを発揮しにくくリスクの高い行動といえます。特に新型コロナで財務基盤も毀損している中での業種転換は、よりリスクの高い行動です。資金が乏しく、ノウハウのない業種へ進出するのは、まるでスタートアップのベンチャー企業のようです。

 

補助金を出す側が、成功確率がより高いほうを補助するのは当然です。よって業種転換での採択はかなり難易度が高いはずです。今回の指針により全体的に制度の難化が見られましたが、その中でも最難関が業種転換でしょう。

 

なお、事業、業種について、指針では以下の通り説明されています。

 

事業は総務省が定める日本標準産業分類に基づく中分類、小分類又は細分類の産業

業種は総務省が定める日本標準産業分類に基づく大分類の産業

 

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認定事業再生士(CTP)
合同会社スラッシュ 代表

東京大学大学院工学系研究科卒業。日商岩井(現双日)にて、数千億円の資産運用を経験。その後、ITベンチャー企業に転身。国内初SNS企業の財務執行役員に就任し、その後上場企業に売却、30代で三井物産子会社の取締役に就任し企業成長に貢献、グループ売上高1,000億円の上場IT企業の経営管理部長として企業再生を行う。

中小企業の経営者のためだけに徹底的に支援したいという思いから、2009年より中小企業の売却、事業再生支援を行う。中小企業の再生人材不足が危機的な状況にあることから、2020年より企業再生人材の養成講座を開講する。

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著者紹介

連載企業再生のスペシャリストが指南する、経営難の乗り越え方

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