5年後、65歳の5人に1人が認知症に!?
上昇の一途をたどっている日本の高齢化率。2019年10月時点で1億2,617万人。そのうち65歳以上人口は3,589万人、高齢化率(総人口に対し65歳以上が占める割合)は28.4%となりました(関連記事:『都道府県別「高齢化」ランキング…2045年、50%超えの県は?』)。
高齢化の進展に伴い、増加傾向にあるのが認知症です。厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」によると、2012年時点の認知症患者は約462万人で、65歳以上高齢者の約7人に1人とされていました。さらに様々なデータに基づき推計を行ったところ、2025年にはその数は約700万人、65歳以上の5人に1人が認知症になるという結果でした。
そもそも認知症は「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」のこと。現在、最も多く用いられている判断基準のひとつが、アメリカ精神医学界によるDSM-5です。
A. 1つ以上の認知領域(複雑性注意、実行機能、学習および記憶、言語、知覚-運動、社会認知)において、以前の行為水準から有意な認知の低下があるという証拠が以下に基づいている
(1)本人、本人をよく知る情報提供者、または臨床家による、有意な認知機能の低下があったという懸念、および
(2)標準化された神経心理学的検査によって、それがなければ他の定量化された臨床評価によって記録された、実質的な認知行為の障害
B. 毎日の活動において、認知欠損が自立を阻害する(すなわち、最低限、請求書を支払う、内服薬を確認するなどの、複雑な手段的日常生活動作に援助を必要とする)。
C. その認知欠損は、せん妄の状況でのみ起こるものではない。
D. その認知欠損は、他の精神疾患によってうまく説明されない(例:うつ病、統合失調症)。
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