現役世代1.3人で1人の高齢者を支える未来
日本の総人口は、2019年10月時点で1億2,617万人。そのうち65歳以上人口は、3,589万人と高齢化率(総人口に対し65歳以上が占める割合)は28.4%となりました。
65歳以上人口は「団塊世代」が65歳以上となった2015年に3,387万人となり、さらに「団塊世代」が75歳以上となる2025年には3,677万人に達すると言われています。65歳以上人口は2042年に3,935万人とピークに達すると推測されていますが、総人口の減少率のほうが大きいため、高齢化率は上がり続けると言われています。2036年には3人に1人は65歳以上となり、2065年には38.4%と、日本人の2.6人に1人が65歳以上という社会が到来するのです。
戦後、1950年には12.1人の現役世代で1人の65歳以上の高齢者を支えていました。それから65年後の2015年には現役世代2.3人で1人の65歳以上の高齢者を支えています。その割合はさらに低下していき、2065年には現役世代1.3人で1人の65歳以上を支えるという、とてつもない社会なのです。
高齢化の状況を、家族単位、世帯単位でみていきましょう。
65歳以上がいる世帯は、2018年時点で2,492万7,000世帯。これは全世帯のうち、48.9%を占めます。さらに65歳以上の高齢者だけの単身世帯は増加傾向にあり、2015年には男性が192万世帯、女性が400万世帯にもなっています。
高齢化の状況を、地域別にみていきましょう。
47都道府県で最も高齢化率が高いのは「秋田県」で37.2%。「高知県」35.2%、「島根県」「山口県」34.3%、「徳島県」33.6%と続きます(図表1)。
一方で最も低い「沖縄県」で22.2%。「東京都」23.1%、「愛知県」25.1%、「神奈川県」25.3%、「滋賀県」26.0%と続きます。