「寒そうじゃない?」鉄コン住宅。実際は…
RC造住宅には「寒そう」「結露が発生する」というイメージを抱いている人も少なくありません。RC造住宅は気密性が高く、湿気がたまりやすいという印象から、結露が発生しやすいと思われていたのです。
そもそも結露は空気中の水蒸気が急激に冷えることで発生します。そのため、外気の影響を受けやすい窓のそばや、温度差が生まれる浴室のまわりでよく見られるのです。
その点、RC造住宅で使用されるコンクリートは外気の影響を受けにくく、「温まりにくく冷めにくい」という特性があります。熱を物質内に蓄える「蓄熱性」が高い素材なので、一度暖房などで温まってしまえば、長時間一定の温度を保ち続けられるうえに、壁式構造の場合は気密性が高く、温められた空気が外に逃げないという特徴も持っています。
ただし、長時間留守になるなどで室内の温度が下がってしまうと、温まりにくく冷めにくい性質が裏目に出てしまいます。帰宅後、暖房をつけても、なかなか温まりにくいのです。そのため、かつてコンクリート打ちっ放しの住宅では結露が発生するケースも見られました。しかし近年はさまざまな建材を利用することで、ほとんど発生しないレベルにすることが可能です。