何かと黒い噂が絶えない不動産業界について『不動産屋は笑顔のウラで何を考えているのか?』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、解説します。

「そんなものが支払われているのか」…一般人は驚愕

それは、言葉のイメージから類推できるように、「担当者ボーナス」の略です。「なんだ、担当営業マンが受けとるボーナスのことか」。そう思った人がいるかもしれません。でも、それでは隠語になっている意味があまりありません。

 

 

実は「担ボー」は、一般のサラリーマンの方が夏と冬に会社から受けとるボーナスとはまったく異なるものです。その金額や支払われるしくみが一般にはほとんど知られていなくて、家を買うみなさんも、「そんなものが支払われているのか」と、きっと首をかしげるかもしれません。

 

◆販売図面はダブルスタンダード

 

担当者ボーナスとは、かいつまんで言うと、売主である業者が成功報酬として仲介業者に仲介手数料を支払う際に、手数料とは別に、仲介業者の「営業担当者」に渡す「謝礼金」のことです。取引業者から担当者に渡るリベート報酬というほうが理解しやすいかもしれません。もうちょっと悪趣味な言い方をすれば、「営業マン個人に渡るウラ金」みたいなものです。

 

[図表1]担ボーの仕組み

 

みなさんが家の購入を考えて不動産会社を訪れたとき、その業者が取り寄せてくれた物件の販売図面を見せてもらったことがある人もいるでしょう。たとえば、[図表2]に示したような図面です。

 

[図表2]オビ付きのチラシとは?

 

その販売図面には何が描かれていますか? 現地の区画の概略や地図、セールスポイント、建物の間取り図などが示されていて、右のほうに物件種目、価格、所在地、面積、権利関係、地目、本体設備などが記されています。ここまでは、だれでもわかりますね。

 

では、その販売図面の下のほうを見てください。そこには、仲介業者(不動産会社)の名称や所在地、担当者名などが並んでいます。実は、ここにカラクリがあり、暗号があるのです。この販売図面は「オビつき」といって、その裏には一般の消費者は見ることができない次のような言葉が記されています。

 

「手数料:6%。業法にしたがってください」

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不動産屋は笑顔のウラで 何を考えているのか?

不動産屋は笑顔のウラで 何を考えているのか?

大友健右

幻冬舎メディアコンサルティング

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