発達障がいについて語られることが多くなった昨今。本記事では書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、「こころの問題」をひも解いていきます。

なぜ、今「児童発達支援事業」が求められているのか…
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自分の子育てが悪いのかと悩む母親

父親が子育てに参加することも最近は多くなってきていますが、日本ではまだまだ子育ては母親がするものという意識が強いようで、お子さんが発達障がいを抱え、何かしらの問題があると、批判の矛先(ほこさき)は母親に向かいます。

 

母親が一人で「自分の子育てが間違っていたのか」「子どもにどう接して良いのかわからない」とさんざん悩んだ上にクリニックに相談しにくるケースは非常に多く見受けられます。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

以前、C君という2歳のお子さんがご両親、そして保健師と一緒にやってきたことがありました。

 

「2歳で?」と驚かれる方もいるでしょうが、私のクリニックでは1歳で自閉スペクトラム症と診断したお子さんもいますし、特別なことではありません。中には、視線が合いづらいため10カ月で相談に来た親御さんもいます。

 

なかなか気がつきにくいですが、発達障がいの症状の多くは3歳以下の幼児期早期から現れているのです。

 

この年代では、市町村の保健センターや保育園から紹介されるケースが多く、C君のように、外来に数名の保健師が同席することもあります。

 

医院の場所が狭いためなのか、患者さんと一緒に来る人数が増えるのを嫌がる小児科医もいるようですが、私のクリニックでは、お子さんに関係している多くの人がいることで正確な情報もより多く入りますし、場所も広いのでさほど問題にはなりません。むしろ大歓迎です。最近は患者さんぬきで別枠で相談しています。

 

小学生よりも小さいお子さんを診(み)る時は、一人では入って来られないので、チャットルーム(談話室/私のクリニックでは診察室)には親御さんと一緒に入ってもらっています。C君も通常と同じようにご両親と一緒に呼びました。

 

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