長年住んだマイホームを売る──それには大きな決断を要する。取引は高額になるうえ、多くの人にとってチャンスは人生に一度きり。だからこそ、絶対に損をしたくないと誰もが思うものだ。ところが、そんな売主の願いもむなしく、売りに出した物件が安く買い叩かれて終わるケースは多い。そこで本記事では、株式会社Hope Homeの池田代表が、マイホーム売却検討者向けに損をしないための秘訣を解説していく。*本記事は池田洋三氏の著作『相場の3割増を実現!“お荷物"マイホーム高値売却術』から一部を抜粋、再編集したものです。

物件がよく動くのは、1月~2月と9月~10月

年間のシーズンで考えた場合、物件がとくに動くのは年明けの1月や2月です。仕事の関係など、購入する理由が決まっている場合、子どもの学区なども考慮しなければならないので決まりやすいからです。

 

また、9月や10月も物件がよく動きます。その理由は、お盆休みに実家へ帰省し、「そろそろ持ち家を検討した方がいいかな」といった話が出やすいからです。住宅の購入には半年ほどかかることもあるため、検討しはじめるのは、必然的にこの時期となります。

 

私の実体験としても、年内に引き渡しを完了したいという購入希望者は、9月や10月ごろから検討をはじめることが多いのが実情です。購入の段取りから逆算すると、遅くとも夏には動き出さなければ間に合わないためです。

 

さらに、税金の控除などを受けるため、年内に引き渡しを済ませたいと希望する人もいます。以上のことから、年明けの早い時期、および夏のお盆明けが繁忙期となるのです。

 

マイホームの売却を検討する場合には、このような物件が動く時期についても、考慮しておくといいでしょう。買い手が多い方が、より良い条件で売却できる可能性が高まるのは言うまでもありません。

 

買い手が多い時期に売却できるよう考慮する。 (画像はイメージです/PIXTA)
買い手が多い時期に売却できるよう考慮する。
(画像はイメージです/PIXTA)

おおよそのスケジュールを立てたら、あとは気長に待つ

おおよそのスケジュールを立てたら、あとは気長に待つだけです。査定から引っ越しまで、少なくとも半年から1年ほどはかかります。焦っても物件を動かすことはできません。

 

とくに不動産の場合、取引のスピードおよび価格を左右するのは、事前準備と情報収集を除けばタイミングです。出合いと言い換えてもいいでしょう。好ましい出合いがあれば、トントン拍子に契約が進んでしまうことも少なくありません。

 

そして、その出合いを演出するためにできることと言えば、やるべき手続きを粛々と進めたうえで、あとは待つしかないのです。

 

私も何度か経験したことがあるのですが、3年間まったく買い手がつかなかった物件に、突然数名の購入希望者が現れ、その反響を考慮してあらたに物件を用意したところ、まったく買い手がつかずに売れ残ってしまった。そういったことも少なくないのです。

 

そのように、不動産というのはある意味ナマモノであるからこそ、予想期間を長めに設定しておく必要があるのです。

 

手続きごとの個別の期間で言えば、査定に1カ月、売り出しから契約まで1カ月、残金決済に1カ月、最短でもトータル3カ月以上はかかります。

 

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相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

相場の3割増を実現! “お荷物"マイホーム高値売却術

池田 洋三

幻冬舎メディアコンサルティング

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