恐ろしい…災害で「日本の木の家」はどうなった?
ほとんどの人にとって、家の購入は人生で最も大きな買い物になるはずです。ですから、できるだけ長く、居心地良く暮らせるものをと考えるでしょう。
その際、どうしても間取りやインテリア、生活動線などの「暮らし方」が中心になりがちですが、私は日本で家を建てるのであれば「耐久性」が最も大切だと考えています。
日本は四季折々の風景が楽しめる美しい国です。しかし一方で、夏の猛暑や梅雨の長雨、さらに地震・台風などの自然災害が頻繁に発生する国でもあります。一年を通じて、気温や湿度は激しく変化しますから、住まいにはそれに耐え得るだけの強度が必要なのです。
1995年に発生した阪神淡路大震災では、日本の標準的な工法である木造住宅の耐久性が問題となりました。激しい揺れに耐えられず、家屋が崩壊したり、密集した住宅地で火災が広がったりと、「木造」であるがゆえの脆(もろ)さが露呈したのです。
この震災から教訓を得て、国は2000年に建築基準法を改正。以降に建てられた木造住宅では耐震性が向上しましたが、何十年と暮らす場所としては、それだけでは不十分といえるでしょう。「終の棲家」という言葉があるように、最期まで安心・安全に暮らすことができる住まいには、耐震性だけなく総合的な耐久性が求められます。
その点において、RC造はほかの工法に比べて高い性能を誇ります。これこそが、私がRC造をすすめるいちばんの理由です。