開成高校は、通常、授業見学を受け入れていませんが、例外的に他校の教師を招いたことがありました。しかし、その授業風景を見た他校の教師は、怒り出してしまったそうです。一体なぜなのでしょうか。今回は、ハーバード大学、東京大学、開成高校のそれぞれで教鞭をとったベテラン教育者で、東京大学名誉教授・北鎌倉女子学園学園長の柳沢幸雄氏が、生徒の知識吸収を加速させる「アクティブ・ラーニング」について解説していきます。※本連載は、『「頭のいい子」の親がしている60のこと』(PHPエディターズ・グループ)より一部を抜粋・再編集したものです。

身になる教育とは、一体どんなものなのか

身になる教育とは、授けた知識がそれぞれの生徒の腹に入り消化され、アミノ酸になって再構成されて、それぞれの血となり肉となり、その生徒の力となって発揮される教育です。教師は、生徒に知識を頭の中で咀嚼させるための伝達技術を持っていることが重要
なのです。

 

小学校低学年の頃などは、先生が「わかる人?」「はーい!」などとやっていた。しかし、1年間に教えるべき知識が多くなる高学年、そして中高生になると、先生は時間が足りなくなってくることもあり、だんだん生徒を指さなくなっていく。すると、パッシブ・ラーニングになってしまう。

 

しかし、本来そこも、先生の技術でカバーすべきなのです。時間があまりないときはいたしかたなく、先生が思っていることを言いそうな生徒を指す。ただし、時間に余裕があるときは、何か突拍子もないことを言うような生徒を指す。そこから知識が発展し、教室がざわめき、議論が生まれ、面白くなっていく。

 

アクティブ・ラーニングは、教える側の技術もとても重要になります。一方通行の知識伝達が横広の教育だとすれば、アクティブ・ラーニングは縦深の教育といえるでしょう。

 

 

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柳沢 幸雄

東京大学名誉教授

北鎌倉女子学園学園長

 

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「頭のいい子」の親がしている60のこと

「頭のいい子」の親がしている60のこと

柳沢 幸雄

PHPエディターズ・グループ

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