かつて、生徒は授業中に発言してはいけなかった
かつては、授業中、先生が朗々と話をしていて、生徒がしゃべると「教室経営がう
まくいっていない」とみなされました。生徒は沈思黙考して先生のお話を集中して聞
くようにしましょう、それで管理維持できる人が優秀な教師です、と。
しかし、アクティブ・ラーニングを進める授業では、生徒の意見をどんどん引き出
し、それにまた別の生徒が答える、反論する、賛同する、という教室経営がよしとさ
れます。
開成の授業を見学に来た先生が驚愕したワケ
かつて、開成の授業を見学したいという学校の先生がいました。普段はお控えいた
だいているのですが、少し事情があって、例外的にお受けしたことがあります。2日連続で見学する計画で来られましたが、とにかく、開成の授業中は、生徒たちがうるさい。
2日目、どうにも耐えられなくなって、授業中にその先生は、
「静かにしろ!」
と怒鳴ってしまいました。教えている先生に対して失礼だと思ったのでしょう。
開成の授業は、たしかに本当にうるさいのです。「わかった!」と叫ぶ。先生に向かって「それ、違うんじゃないですか?」と、昔風に言えばたてつく。外部の先生から見れば「黙って聴いておけ、生意気だ」となるのでしょう。けれど、これこそがアクティブ・ラーニングなのです。
人は何か考えるとそれをアウトプットしたくなるものです。完全に受け身でかしこまっているときは、教えてもらったことが知識として入ってくるだけ。料理でいえば、好きも嫌いもおいしくも感じないものを、口に入れているだけです。
でも、おいしい料理だったら、「うまい!」と、つい叫びたくなるでしょう。
「こうしたら、もっとおいしくなる」
「このソースをかけたらもっとイケるんじゃないか」
とか、どんどん言いたくなるのが当たり前です。
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