本記事は、2016年1月29日刊行の書籍『「ワケあり物件」超高値売却法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

資産の90%が不動産…この偏りはマズい

地主さんたちの資産は、その90%が不動産です。不動産の金額が高いために、どうしても資産のポートフォリオが偏ってしまうのです。5000万円の預金と、5000万円の有価証券があっても、不動産の資産価値が9億円あれば、ポートフォリオは大きく不動産に偏っていることになります。

 

 

資産の保全という観点から考えたときに、そのような偏りは不安のもとです。なぜならば、もしもバブル崩壊時のように不動産価格の暴落が起きて、その価値が半分になってしまったとしたら、資産総額も半分になってしまうからです。

 

このようなリスクを避けて、資産を分散させることを「卵は一つの籠に盛るな」と呼んでいます。持っている卵を全て一つの籠に入れて持ち運んでいると、運悪く籠を落としてしまったときに、全て同時に割れてしまうからです。そのため、多くの籠に卵を分ける分散投資が、資産保全の正しいあり方とされています。

 

筆者自身も不動産会社の経営者として、資産の多くを不動産で持っていますから、人のことはいえません。しかし、筆者も今年で55歳。そろそろ老後を見据えて徐々に不動産を売却していこうと考えています。

 

もともと不動産を多く持っていた人にお勧めする、筆者の考える理想のポートフォリオは、不動産50%、有価証券30%、現金・預金が20%の割合です。

 

資産総額10億円の方であれば、5億円の不動産、3億円の有価証券、現金・預金が2億円ということになります。また、現金・預金と有価証券のうち半分は外貨で持っておくほうが、より分散ができるでしょう。不動産も、半分は海外不動産のほうがよいかもしれません。

 

人によっては別の割合を勧める人もいますから、必ずしもこのとおりでなくてもかまいませんが、とにかく一つの資産に5割以上をあてないことが大切だと思います。

 

 

本連載は、2016年1月29日刊行の書籍『「ワケあり物件」超高値売却法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「ワケあり物件」超高値売却法

「ワケあり物件」超高値売却法

松本 俊人

幻冬舎メディアコンサルティング

「駅から遠い、築年数が古い、ごみ収集所が近くにある――そんな物件を持つオーナーは、高値売却の方法について頭を悩ませているのではないでしょうか。本書では、どんな「ワケあり物件」であっても優良物件に変える巧みな「演…

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