
知り合いや肉親の様子が普段と異なるとき、「認知症」を疑う人は少なくありません。しかし、「老人性うつ病」をはじめ、別の病気が認知症に近い症状を引き起こすこともあるのです。少しでも異変を感じたら、専門医を受診することが重要なのです。今回は、医療法人翠清会・翠清会梶川病院、介護老人保健施設、地域包括支援センター会長の梶川博氏、医学博士である森惟明氏の共書『改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、認知症の診断基準や症状を解説します。
大神経認知障害・小神経認知障害の診断基準
医師がよく使う症状をもとにした認知症の診断基準として代表的なものに、2013年に改訂(前回のDSM-4は1994年)された、アメリカ精神医学会によるDSM-5(精神疾患の分類と診断の手引:DiagnosticandStatisticalManualofMentalDisorders)があります。専門的な内容かもしれませんが、参考までに挙げておきます。DSM-5の大神経認知障害・小神経認知障害の診断基準は、以下のようになっています。
DSM-5の大神経認知障害の診断基準
A.1つまたはそれ以上の認知ドメイン(複雑性注意・実行機能・学習と記憶・言語・知覚‐運動・社会認知)で以前の活動レベルから見て明らかな認知障害を来している下記に基づく証拠がある。
1.個人、よく知られた情報者、もしくは臨床家の認知機能における明らかな低下があるという考え。
2.認知パフォーマンスが、標準化された神経心理学的試験において障害されている。それなしでも、別の定量化された臨床評価において相当に障害されている。
B.認知欠損が日常生活における自立性を障害している(最低限でも、料金の支払いや服薬管理といった日常生活の複雑な操作的活動において援助を必要としている)。
C.認知欠損はせん妄の経過でのみ現れるものではない。
D.認知欠損は他の精神障害(大うつ病性障害・統合失調症)ではより良く説明できない。
DSM-5の小神経認知障害の診断基準
A.1つまたはそれ以上の認知ドメイン(複雑性注意・実行機能・学習と記憶・言語・知覚-運動・社会認知)で以前の活動レベルから見て中等度の認知障害を来している下記に基づく証拠がある。
1.個人、よく知られた情報者、もしくは臨床家の認知機能における明らかな低下があるという考え。
2.認知パフォーマンスが、標準化された神経心理学的試験において障害されている。それなしでも、別の定量化された臨床評価において中等度に障害されている。
B.認知欠損が日常生活における自立性に対する能力を障害していない(料金の支払いや服薬管理といった日常生活の複雑な操作的活動が維持されているが、より努力が必要なもの、代償性の対策、もしくは便宜を必要とするかもしれない)。
C.認知欠損はせん妄の経過でのみ現れるものではない。
D.認知欠損は他の精神障害(大うつ病性障害・統合失調症)ではより良く説明できない。
DSM-5では『複合的注意(complexattention)・実行機能(executivefunction)・学習と記憶(learningandmemory)・言語(language)・知覚-運動(perceptual-motor)・社会認知(socialcognition)』の6つの認知領域について、障害のレベルと日常生活における自立の程度を調べることによって、大神経認知障害か小神経認知障害かを区別しています。
そしてDSM-5の病因別亜型分類の原因疾患として、後述するように、アルツハイマー型認知症や血管性認知症などがあり、脳画像検査や遺伝子検査などで診断精度を高めていっています。
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