絶えず動いて落ち着きがない、話すときに視線が合わない…。一見すると、発達障害があるのか、それとも本人の性格や気質の問題なのかわからない子どもが増加しています。今回は、ADHD(注意欠如多動症)の子どもに見られる特徴や、広く知られることとなった背景、原因などを解説します。※本記事は盛岡大学短期大学部幼児教育科教授である嶋野重行氏の著書『もしかして発達障害?「気になる子ども」との向き合い方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。

 

DSM‐5での診断基準は[図表]のように示されています。

 

[図表]DSM‐5での診断基準

 

合併関連障害として多いのは、ASD、SLD、トゥレット症候群(このうち50~70%にADHDが合併)などです。トゥレット症候群の基本的特徴は、複数の運動性チックと1つ以上の音声チックです。このチックは1日に何度も、1年以上にわたって反復して起こし、学業的にも著しい障害を引き起こす重篤な吃音(どもり)の症状があります。

 

また、幼児・児童期の虐待によって、ADHDの症状がでるという見方もあります。虐待という迫害体験が、脳を傷つけ、心の不安定さをもたらし、落ち着きのない不注意で衝動的な行動、愛着障害の症状をつくりだすともいわれます。

 

 

※本記事は連載『「気になる子ども」との向き合い方』を再構成したものです。

 

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もしかして発達障害?「気になる子ども」との向き合い方

もしかして発達障害?「気になる子ども」との向き合い方

嶋野 重行

幻冬舎メディアコンサルティング

絶えず動いて落ち着きがない。話すときに視線が合わない。 一見すると、発達障害があるのか、それとも性格や気質の問題なのかわからない「気になる子ども」が、全国の幼稚園や保育園で増えている。 本書では、幼稚園の先生た…

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