*本連載は、2015年1月30日刊行の書籍『資産10億円を実現する医師のための収益物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

沖縄に住んでいても、大阪の物件を管理できる

収益物件を探すなら全国、または世界に目を向けるべきです。実際に私のクライアントの沖縄県に住む医師は、大阪府にいくつもの不動産を所有して十分すぎるくらいの収益を上げています。管理は管理会社がしっかり行い、定期的に状況を報告しているのでまったく問題ありません。さらにこの医師は、弊社と一括借り上げ契約を交わしているので、空室の心配をまったくすることなく本業に打ち込んでいます。

 

沖縄でワークライフバランスを重視した生活もできる (画像はイメージです/PIXTA)
沖縄でワークライフバランスを重視した生活もできる
(画像はイメージです/PIXTA)

 

一般的に管理業務と聞くと建物まわりの清掃など、日々のメンテナンスを思い浮かべる人が多いようですが、実はもっとも重要なのはできるだけ空室を出さないための活動、そして出た場合の入居者募集です。

 

収益物件は一度空室が出てしまうと、新たな入居者を見つけるのに労力もコストもかかります。管理会社としても空室分だけ手数料が入らないのは損失なので、一生懸命空室を出さないための活動や募集を行います。一方で、広告などのコストはオーナーの負担になります。つまりオーナーと管理会社は持ちつ持たれつ、WIN-WINの関係なのです。

 

この空室を出さないための活動、そして出た場合の入居者募集を確認すれば、その管理会社が優れているか否かの判断ができます。管理会社が空室を出さないために行う活動とは、たとえば毎月・毎年の収支報告があります。そこには家賃の回収状況や修繕の費用などが記された収支状況と同時に、会社によっては「○号室のXXさんがYYの理由で退去します。立ち会いますか?」「○号室のXXさんがチワワを飼いはじめました。今のところ鳴き声などのクレームはありません」といった入居者の変化を詳細に報告するところもあります。

 

 

また、優れた管理会社の収支報告書ならば、より良い住環境にするための提案も欠かせません。内容としては耐震診断の勧め、地震保険加入の勧め、宅配BOXの設置、物置の設置など、住む人が喜んでくれるための提案があるかないかで入居率は大きく変わります。普段多忙なオーナーとしては満室状態が続くと、つい入居者満足度アップの工夫を忘れてしまいがちですが、このような提案があると検討するきっかけになります。

 

入居者の募集にも管理会社の手腕が発揮されます。不動産会社というとどこも同じような業務を行っているように思われがちですが、実は管理を主体、仲介を主体といったように得意分野があるケースがほとんどです。

管理会社はある程度の規模と担当者の質で選ぶ

管理会社はもちろん管理が得意。しかし、優れた会社はしっかり入居者も見つけてきます。そのわけは仲介を主体とする不動産会社にどれだけコネクションがあるか、です。より多くの仲介専門の不動産会社に対して自社管理物件を紹介して回るかが勝負の分かれ道なのです。

 

また、優れた不動産管理会社は経験が豊富です。選択する際の目安として管理物件1000戸は欲しいところでしょう。だからといって大手であれば安心というわけではありません。会社の規模と担当者のレベルはけっして比例しないからです。ある程度の規模の管理会社と分かったら、担当者のレベルをチェックしてください。基本は報告・連絡・相談(報・連・相)が徹底しているか、です。収益物件は管理体制が命といっても過言ではありません。もしダメだと判断すれば管理会社は後からいくらでも変更できるので、最高のパートナーシップを維持できるところが見つかるまで比較検討を続けるという手もあります。

 

安定した家賃収入のために活用したい「一括借り上げ」

不動産運用において一番怖いのは空室です。いくら相場より安くお買い得な物件でも、いくら利回りが高くても、空室が多ければ意味がありません。この空室に対するリスクヘッジが一括借り上げです。

 

一括借り上げとサブリースを混同している人がいますが、前者は不動産会社がオーナーから空室の有無にかかわらず1棟丸ごと一定期間借り上げる方法で、後者はその物件を又貸し(転貸)することです。

 

一括借り上げの契約を締結すれば、たとえ空室が出たとしても毎月定額の家賃収入が見込めるので、オーナーとしては安心です。もちろんこの契約は無料ではありません。一括借り上げの手数料の相場は、家賃の10%から20%前後といったところでしょう。これで空室の恐怖から逃れられるなら安いものではないでしょうか。

 

ただし、すべての一括借り上げ契約がオーナーにとってメリットがあるかといえば、そうともいえません。一括借り上げを行う会社は、おもに収益物件を建てる建設会社か不動産管理会社になりますが、いずれにしても会社側も利益がなければ契約は締結できません。そのため手数料の割合や契約期間はケース・バイ・ケースになります。

 

たとえば立地条件が悪かったり築年数が古い物件は、満室を維持するのが難しいので手数料は高めになります。また、契約期間の相場は2年程度ですが、このような物件は1年ごとになり、そのたびに手数料が上がり、さらに指定業者による修復工事が契約更新の条件となるケースもあります。

 

こんなに出費や条件が多ければ、何のための一括借り上げか分かりません。ところがあまり立地条件の良くない地域の地主などで「土地を遊ばせて固定資産税を支払うくらいならたとえそれでも」といった人がこのような条件でも契約を結ぶようです。

 

医師オーナー向けの「提案」ができる管理会社か?

一括借り上げを行う業者は管理会社も兼務しているのが一般的です。また管理会社と同様に業者はいくらでも選べます。選択する際の目のつけどころは、「今回一括借り上げしてもらうことで資産10億円にどうつながるか」と「どのように開業への足掛かりになるのか」を明確に説明できるかどうかです。

 

「割のいい手数料をもらえれば、管理はある程度いいかげんでいい」と思っているようなやる気のない業者は論外です。あくまでも物件そのものを満室にすることを前提に手数料を設定し、「あなたが儲かった上で私たちも儲けさせていただきます」というスタンスの業者を選びたいものです。


そのためには、管理会社の説明部分でも触れた収支表の作成や定期的な状況報告は当たり前。その上で「この部分をこのようにリノベーションすればXXをターゲットにしたクリニックができますよ」といった医師オーナー向けの提案ができることが望ましいでしょう。

 

このようなまじめに一括借り上げに取り組む業者は、契約する物件を選ぶ目も真剣です。駅からの徒歩時間、周辺の商業施設、建物自体の価値などをプロにしかない選択眼によって判断し、契約を締結するか否かを決定します。つまりきちんとした会社が一括借り上げを決めた物件は、それだけで魅力があるとお墨付きが得られているのです。

 

私の会社でも一括借り上げの業務は行っています。その際に毎月の書面と同時に会話での業務報告は欠かしません。忘れられないのは3・11のときです。これはサラリーマンオーナーからですが「仕事がない。収入がない」といった相談をいくつもいただきました。物件自体は一括借り上げをしているので家賃収入はあるのですが、本業からの給与がなくなってしまったというのです。

 

このような場合は、金融機関によって毎月のローン返済額の減額(期間延長)といった救済策があるものです。当時もそれぞれの金融機関に問い合わせてオーナーと一緒に対策を練りました。ケースによっては弊社の顧問弁護士に相談することもあります。

 

相手が信頼できる会社と判断できれば、一括借り上げ契約を締結するほど安心できる不動産運用はありません。

 

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本連載は、2015年1月30日刊行の書籍『資産10億円を実現する医師のための収益物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術

資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術

大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

旧来の医療体制が瓦解し始めた今、医師たち一人ひとりに求められているのは勤め先の病院に頼らない、自らの開業をも見据えた確固たる基盤づくりであり、なかでも最も重要なのは資産形成である。資産形成にはさまざまな方法があ…

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