成功している人が多い分野には「ある共通点」が…
■自分が持つ知識や技術を棚卸ししてみる
では、利益率が高い仕事にはどんなものがあるのでしょうか。
利益率は、売値と原価の差が大きいほど高くなりますので、商品やサービスが高く売れる仕事や、資格、知識、技術などを売る仕事のほうが利益率が高いといえます。高く売る方法については、価格設定の話と絡めて書籍『愛されフリーランスのすすめ』内で掘り下げるとして、まずは原価がほぼかからない仕事に目を向けてみましょう。
例えば、僕が支援するフリーランスの人たちを見ると、成功している人が多い分野は、コーチング、コンサルタント、セラピスト、カウンセラー、ライター、デザイナーなどです。これらの仕事は、ほとんど原価をかけずにたくさんの人に売ることができます。
コンサルタントを例にすると、婚活者を支援するモテコンサルは、相手の心をつかむ心理学をベースにアドバイスをします。その知識を学ぶためにはある程度のお金がかかりますが、一度知識が習得できれば、そのあとは習得した知識を踏まえてアドバイスすればいいので、在庫を持つ必要もなく、運転資金は少なくてすみます。知識の習得にかかったコストだけが回収できれば、利益率100%に近い状態になるのです。
資格が必要な仕事も同じで、資格を取る時にはお金がかかりますが、取ってしまえば追加のコストはほぼかかりません。
愛されフリーランスを目指すのであれば、自分がすでに取得している資格、持っている知識、技術を整理してみると、稼げる仕事の分野が見えてくるかもしれません。利益は仕入れと売値の差であり、資格を取得することや、知識や技術を身につけることも仕入れの一種ととらえれば、資格を持っている人や、専門性がある知識や技術を持っている人は、すでに仕入れが済んでいる状態といえます。
商品と違って目には見えませんが、商品やサービスとして売れる能力が、自分の脳や手に在庫としてあるようなものです。その価値を確認するためにも、会社員生活の中で自分が何を身につけ、何を習得したか一度棚卸ししてみるとよいと思います。