駅3分の空き家めぐり…63歳長男「嘘だろ!?」亡母の遺言に絶句

いつの時代もなくならない相続トラブル。「生前しっかり話し合ったから大丈夫」…ではないのです。大切な人の死後、まさかの事態が起きてしまったら? 相続終活専門協会代表理事・江幡吉昭氏が実際の事例をもとに解説します。 ※本連載は遺言相続.com掲載の事例を編集したものです。プライバシーに配慮し、相談内容と変えている部分があります。

「なんでだよ、おかしいだろ!」遺言書に長男激怒

相談者は田中ヒロコさん(仮名/60歳・女性)。お母さまが亡くなり、所有していた自宅不動産の持ち分を相続することになりました。相続人はヒロコさんと長男・アキラさん(仮名/63歳・男性)の2人。長男は妻と子ども3人の5人家族であり、ヒロコさんは未婚。子どももいません。

 

■長男が「母の遺言」をド無視

 

相続する不動産(土地・実家)は、当初ヒロコさんの父親が所有していましたが、母親が亡くなる5年前に他界。その際の相続では、母親1/2、長男とヒロコさんがそれぞれ1/4を相続することになりました。

 

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そして今回の相続では、母親が遺言で「実家については自分の持ち分をヒロコにすべて相続させる」と残していました。というのも、長男であるアキラさんと母親は大変仲が悪く、ほぼ絶縁状態にあったのです。

 

当時を振り返り、ヒロコさんはこう語ります。

 

「兄と母の仲はとても良いものじゃありませんでした。兄との仲…じゃないか。正確には、兄の妻、私の義理のお姉さんとの関係がダメで…って感じですね。兄は父にも母にも結婚を反対されていました。離婚歴のある方で、どうにも信じられないと。それを押し切って『もう結婚したから』なんて事後報告してくるものですから…。母は義理のお姉さんも兄も許せなかったのだと思います」

 

「反面、私は母のそばにずっといました。父が亡くなってからは介護もしていたし、遺言の内容は当然かと思うのですが…」

 

本来、優先されるのはお母さまの残した遺言書です。しかし、母親の死後に遺言の内容を知った長男は大激怒。「おかしいおかしい」と繰り返します。

 

「なんでだよ、おかしいだろ! …わかった、お前、母さんと裏で共謀してたんだろ。俺は長男だぞ。家を継ぐのは長男の役目だろうが!」

一般社団法人相続終活専門協会 代表理事 

大学卒業後、住友生命保険に入社。その後、英スタンダードチャータード銀行にて最年少シニアマネージャーとして活躍。2009年、経営者層の税務・法務・ 財務管理・資産運用を行う「アレース・ファミリーオフィス」を設立。以降、3000件以上の相続案件を手がけた「相続のプロ」。数多くの相続争い(争族) を経験するなかで、争族を避けるノウハウを確立。そうした知見を幅広く認知してもらう目的で「一般社団法人相続終活専門協会」を設立し、代表理事に就任。

著書『プロが教える 相続でモメないための本』(アスコム刊)などがある。

著者紹介

連載相続専門家・江幡吉昭の「相続争いはこうやって防ぎなさい」

本連載に記載されているデータおよび各種制度の情報はいずれも執筆時点のものであり(2020年8月)、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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