いつの時代もなくならない相続トラブル。「生前しっかり話し合ったから大丈夫」…ではないのです。大切な人の死後、まさかの事態が起きてしまったら? 相続終活専門協会代表理事・江幡吉昭氏が実際の事例をもとに解説します。 ※本連載は遺言相続.com掲載の事例を編集したものです。プライバシーに配慮し、相談内容と変えている部分があります。
ドロ沼相続の果てに、ヒロコさんが下した最終決定は…
「今回の相続の件で長男にはほとほと愛想が尽きました。甥や姪に罪はないけれど、私の財産が長男一家の手に渡るのは耐えられない。だから…」
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「不動産を現金化して、自分の余生の生活費や交遊費に充てて、もう全部、使い切っちゃおうと思って!」
そう決断したヒロコさん。結局、長男に持ち分を売ることはせず、そのままの持ち分で不動産業者に実家を売却したのです。
【総評】
相続してから3年以内に自宅等を売却すると、支払った相続税に応じて譲渡所得税も安くなります。実家を「売る・売らない」は相続の手続き終了後、必ず話題(問題)になることです。メリット・デメリットをよく考えて決断するようにしましょう。
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江幡 吉昭
株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役
一般社団法人 相続終活専門協会代表理事
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株式会社アレース・ファミリーオフィス 代表取締役
一般社団法人相続終活専門協会 理事
大学卒業後、住友生命保険に入社。その後、英スタンダードチャータード銀行にて最年少シニアマネージャーとして活躍。2009年、経営者層の税務・法務・ 財務管理・資産運用を行う「アレース・ファミリーオフィス」を設立。以降、4000件以上の相続案件を手がけた「相続のプロ」。数多くの相続争い(争族) を経験するなかで、争族を避けるノウハウを確立。そうした知見を幅広く認知してもらう目的で「一般社団法人相続終活専門協会」を設立し、代表理事に就任。
著書『プロが教える 相続でモメないための本』(アスコム刊)などがある。
遺言相続.com(https://egonsouzoku.com/)
著者プロフィール詳細
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連載相続専門家・江幡吉昭の「相続争いはこうやって防ぎなさい」