築古物件に必ずつきまとう「修繕コスト」の大問題
築古の土地値物件を探すにあたってはもちろん、建物の築年数は経過していても修繕コストが少なくてすむものが理想です。修繕コストを下げるためには、購入予定の物件を詳細に確認する必要があります。その状態によっては、購入を避けましょう。
理由はさまざまですが、リスク回避にコストがかかる、もしくはリスク回避そのものができず瑕疵が残ってしまい、半永久的に賃貸できない、もしくは賃貸に出せたとしてもオーナーとして、入居者や第三者からの損害賠償請求を受けるリスクがあることを頭に入れておかなければなりません。
家賃によらず、最低限、入居者が快適に過ごせる空間を準備しましょう。そのために、瑕疵担保責任を免責とする売買契約の場合は、よりいっそう慎重に物件の調査を行うようにしましょう。
以下に、注意すべきポイントを解説します。
●雨漏れ物件
当然、雨漏れはない方がいいのですが、築古物件の場合、防水効果が切れている物件はかなりの確率で存在します。そのときは自分で判断をすることなく、迷わず塗装防水工事業者に同行を依頼し、防水の原因と補修が可能であるのか、その補修がいくらぐらいか購入前に確認してください。
雨漏れがひどい場合、内装の石膏ボードなどが内側から腐ってしまっていることがあります。その場合、いくら新品のクロスを表面に貼っても、下地が腐っていれば数カ月でカビてしまいます。
室内の壁の下地から工事のやり直しになり、倍以上のコストがかかる場合もあります。
また、こんなケースもありました。4階建て重量鉄骨造のマンション16世帯中、1階の103号のキッチン天井から雨漏れしてくるのですが、その上の203号と303号は雨漏れはしていないのです。そのため、どこから雨漏れしているのかがわからず、数カ月ほど悩まされました。
結局のところ、屋上のドレイン配管から鉄骨を経由して雨漏れしていることがわかりました。原因がわからない場合は、雨漏れ原因を究明してくれる業者に依頼しなければなりませんが、1回の調査で20万~30万円のコストがかかってしまいます。