日本各所に点在する、高級住宅地。どのようにして高級住宅地となったのか、その資産価値はどれくらいなのか。富裕層が住む、知られざる高級住宅地のストーリーを紐解いていきます。今回ご紹介するのは、品川区・長者丸。

 

エリアの西端は山手線に接していますが、一本奥に入った住宅街は驚くほど静か。幹線道路がエリアのなかまで通っておらず、またわざわざ来街するような施設もないので、都心に位置しますが、住民以外はまず足を踏み入れることはまずありません。住所表記がなくなったことで、知名度こそありませんが、静かな暮らしを好む人たちが住むであろう、どこか気品のあふれる高級住宅地が広がっています。

エリアのなかでも、高級住宅地は限られる

「恵比寿」、そして「目黒」に隣接しながら、静寂に包まれる「品川区・長者丸」。都心に立地しながら、知名度はいまひとつといっても言い過ぎではない高級住宅地には、どのような人たちが住んでいるのでしょうか。国勢調査(2015年)などの結果から、その傾向を紐解いていきます。

 

品川区上大崎2丁目に住んでいるのは3,812人で人口密度は14,118人/km2。よく知られ大田区田園調布や世田谷区成城の邸宅街の人口密度は5,000~7,000人/km2で、それらの地域と比べると、エリア内に建物は密集。敷地面積の広い邸宅は、大崎2丁目のなかでも幹線道路からさらに奥に入った、ごく一部に限られています。年齢構成をみていくと、15歳未満が12.0%、15~64歳が69.0%、65歳以上が19.0%と、現役世代の割合が多い地域です。

 

また世帯数は2,200世帯で、そのうち単身世帯は1,243世帯で単身者率は56.53%。さらに18歳未満の子どもがいる家庭は707世帯で、3割強が子育て世帯です。一方で、65歳以上の高齢単身者世帯は202世帯と1割ほどを占めます。ファミリー層と単身高齢者、双方に支持されるのは、交通利便性が高く、また教育機関も充実している都心に近いエリアにみられる特徴です。

 

また持ち家率は34.0%と賃貸が優勢のエリアで、そのうち公営住宅と民間住宅の割合はほぼ半々となっています。さらに一戸建ては201世帯で全体の9.2%と、10%を切っています。前述の通り、エリア内で邸宅が並ぶエリアは限られていることを表しています。

 

   

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