日本各所に点在する、高級住宅地。どのようにして高級住宅地となったのか、その資産価値はどれくらいなのか。富裕層が住む、知られざる高級住宅地のストーリーを紐解いていきます。今回ご紹介するのは、練馬区大泉学園。

20年前は田園調布、成城に続く高級住宅街だった

大泉学園町の高級住宅地に隣接する、都立大泉中央公園近くの桜並木/PIXTA
大泉学園町の高級住宅地に隣接する、都立大泉中央公園近くの桜並木/PIXTA

 

西武鉄道池袋線「大泉学園」。駅前の再開発により商業施設が集積し、「池袋」まで15〜20分という利便性からファミリー層から人気を集めている街です。近年ではアニメを活用した地域活性化により、国内のアニメファンはもちろんのこと、ジャパニーズアニメの聖地として、海外観光客の来街も増えていました。

 

そんな賑やかな駅の北口から車で15分、徒歩であれば30〜40分ほどいったところにある「大泉学園町」。その6丁目から8丁目にかけては、駅からの道のりに広がっていた住宅街とは一線を画する、整然とした街並みが広がります。

 

戦後にかけて、練馬区一帯は急激に増加する東京の人工の受け皿として、田畑が宅地化。計画的というよりもアメーバー状に広がっていった感があり、郊外とはいえ、道が入り組んでいたりと、決して道路状況はいいとはいえません。

 

しかし前出の「大泉学園町6〜8丁目」とその一帯は、格子状に区画され、明らかに計画的に開発された雰囲気が漂います。実はこのあたり、2003年の「社長の住む街」ランキングでは、大田区田園調布、世田谷区成城に続いて、第3位にランクインする高級住宅街。誰もが認める富裕層が住む街だったのです。

 

明治時代、大泉学園町エリアは埼玉県の一部で、小榑(こぐれ)村と呼ばれていましたが、1891年に埼玉県から当時、東京府に併合されたことがきっかけで、大泉村と名称が改められました。

 

開発のきっかけは、当時、東急電鉄における「都立大学」や「学芸大学」、小田急電鉄における「成城学園前」と同様に、高等教育機関を誘致して沿線開発に弾みをつけようとする、鉄道会社の経営戦略によるものです。

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

 

「相続税の税務調査」に 選ばれる人 選ばれない人
>>1月16日(木)開催・WEBセミナー

次ページなぜ最寄駅から30分の住宅地が、高級住宅地であり続けたのか?

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧