「駆除すべき対象としてしか見ていなかった生き物に対して、ネズミさんたちと呼びたくなるほどに親しみを感じている」「解き明かして得たネズミさんたちの習性が、今後のドブネズミ駆除に役立つのであれば、私にとってこれ以上喜ばしいことはない」――ネズミ捕獲のプロ・山﨑收一氏は書籍『捕獲具開発と驚くべきネズミの習性』(幻冬舎MC)で、そう語っています。

ネズミに共通する行動なのか?謎は深まるばかり…

それはルールを他の何よりも優先させて厳格に守ろうとする集団行動の表れに他ならない。ルールを守ろうとする度合いが種によって異なり、ドブネズミがクマネズミほどルールにこだわりを持っていないのなら、ドブネズミをいくら観察しても同じ行動を見ることはできない。

 

この集団内にあるルールは集団内の個体をどの程度拘束しているのだろうかという疑問が、今なお私の頭の中を満たしている。そして、ルールを重視する社会行動がクマネズミだけのものなのか、それとも程度の差はあれどネズミに共通する行動なのか。

 

この疑問は、後で触れることになるハツカネズミの行動について考える時にとても重要になってくる。つまり、ハツカネズミがクマネズミと同じくらい厳格にルールを遵守しているなら、 集団行動の様子を詳しく調べることで、ハツカネズミ社会にあるそれまで知られていなかった全く新しいルールが見えてくるはずである。

 

たった一度のわずか数分の観察に過ぎないが、手元に残った数枚の写真から、ネズミ社会の一端を垣間見ることができた。あまりにも面白いと感じたので、つい、いろんなことを考えてしまう。

 

続く…

 

本記事は連載『捕獲具開発と驚くべきネズミの習性』を再編集したものです。

 

 

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捕獲具開発と驚くべきネズミの習性

捕獲具開発と驚くべきネズミの習性

山﨑 收一

幻冬舎メディアコンサルティング

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