理想の経営を目指すためには余裕を持った資金が必要である。さらには、会社を育てていくために、本業とは別にもう一つの定期的な収入源があれば、少なくとも生活していく分には安心だろう。「真面目で一生懸命頑張っている経営者」こそ不動産投資の恩恵は十分に受けられる――自身も投資家である曽我ゆみこ氏はそう語る。経営者に特化した初心者のための不動産投資のポイントをわかりやすく解説する。本連載は、曽我氏の著書『経営者のための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。
「近隣環境の変化」ピンチなのか、チャンスなのか?
近隣環境が変化することのリスクは、予防策が立てづらいものです。わからないものはわからないので、あまり恐れなくてもいいかと思っています。
たとえば大きなパチンコ店ができたとします。それはそれで嫌がる人もいるでしょうが、そこには雇用が生まれ、従業員の住宅が必要となるケースもあります。ですから、もしも近隣環境に変化が起きるという話が聞こえてきたら、いたずらに「問題が起こった」と思うのではなく、「チャンスかもしれない」と、いろいろな可能性を考えてみるといいのではないでしょうか。
情報収集をきちんとすればわかることもあります。たとえば、需要を見込んでいた大学が移転になる、再開発で大型のマンションが建つ、ショッピングモールができて交通の流れが変わるといった情報は、いきなり出るものではありません。
その地域に暮らす人や事業者の耳には必ず入ってくることなので、近隣の聞き込みをすることで、見えてくるものも少なくありません。
こうした近隣環境の変化については、ただ漫然と現地に行くのではなく、朝・昼・夜という時間軸、事業者・住民・学生といった人軸、日曜か平日かという曜日軸で、視点を変えて見ることで、いっそう質の高い下見ができるでしょう。
化粧品会社経営
投資家
不動産投資にて、インカムゲインとともにキャピタルゲインもプラスにすることを目指した「Wゲインスクール(WゲインCLUB)「金持ち大家さんファミリー」を主宰。また、「クオンタムリーヴの会」では、不動産投資家を目指す経営者が、本業でさらに活躍をするために、不動産投資家を目指す経営者のサポートをしている。2010年、がんにかかり、抗がん剤治療を開始。働かなくても経営が成り立つようにと不動産投資を思い立つ。その後、頭金1000万円で都内近郊の駅近物件を選び不動産投資を始め、資産6億円、返済比率40.11%以下にて運用。40代以上の女性の自立支援塾「乙女塾40」塾長を務める。著書に『毎月100万円! 確実に増える不動産投資』(辰巳出版)がある。
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連載経営者のための投資戦略とは…本業の“おまけ”としての「不動産投資」のすすめ