理想の経営を目指すためには余裕を持った資金が必要である。さらには、会社を育てていくために、本業とは別にもう一つの定期的な収入源があれば、少なくとも生活していく分には安心だろう。「真面目で一生懸命頑張っている経営者」こそ不動産投資の恩恵は十分に受けられる――自身も投資家である曽我ゆみこ氏はそう語る。経営者に特化した初心者のための不動産投資のポイントをわかりやすく解説する。本連載は、曽我氏の著書『経営者のための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)から一部を抜粋した原稿です。

「天災のリスク」ハザードマップよりも…?

曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)
曽我ゆみこ著『経営者ための初めての不動産投資戦略』(プレジデント社)

天災(自然災害)は避けられません。台風、地震、大雨、津波、噴火など、日本はどこでもさまざまな自然災害の可能性を持つ国です。だから、すでにお伝えした保険に入っておくことが大事なのですが、もうひとつチェックしておくべきはハザードマップです。

 

自治体や国が発表しているハザードマップを見ると、昔に比べて充実したものが、容易に手に入ります。

 

また、東日本大震災での甚大な被害を受けて、不動産売買契約のときに読まれる重要事項説明書には、津波災害の警戒区域であるかどうかが盛り込まれることになっていますので、頭に入れておきましょう。

 

では、ハザードマップで災害の危険度が高いか、やや高い地域の物件は買うべきではなく、ハザードマップで災害の危険度が低い地域の物件ならば安心であると断言できるのでしょうか。

 

私はどちらも正しくはないと思っています。というのも、道を挟んだ隣同士の家でも、被害の大小が変わるのが自然災害です。そこで、現地に行き、その土地で長年暮らしているような方に、話をうかがうのがいいと思います。

 

災害に関する可能性について事前チェックは行うものの、もちろん火災保険も含めた住宅総合保険にも入ります。最低限のものではなく、私は中から上の間くらいの価格のものに加入します。地震保険も使え、ある程度任意で決められる建物評価額は十分な金額にします。もっとも、火災保険は融資の条件に入っているので、否応なしに入りましょう。

 

自然災害で保険請求をしたら、その後の保険額が上がるのではないかという声を聞くこともありますが、一概に保険額が上昇するわけではないようです。とにもかくにも、最上級のものに入る必要はありませんが、十分に手厚い保険に入っておくほうがいいでしょう。

 

 

曽我 ゆみこ

化粧品会社経営

投資家

 

 

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経営者のための初めての不動産投資戦略

経営者のための初めての不動産投資戦略

曽我 ゆみこ

プレジデント社

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