6月24日、過払い金の返還請求のCMなどで知られる弁護士法人「東京ミネルヴァ法律事務所」(東京都港区)が破産手続きの開始決定を受けて、倒産した。負債総額は約51億円で、弁護士法人の倒産としては過去最大となる。同法人は消費者金融を相手取った過払い金返還の請求などを手掛け、積極的なテレビCMなどを活用して急成長してきた。今回の倒産にはテレビCMなどを手掛ける広告代理店の存在が指摘されている。弁護士法人と広告代理店の間に何があったのか。現在、連載中の「悪しき業界を大掃除!ウェブマーケティングの闇」の著者の後藤ブランド社長の後藤晴伸氏が、業界が抱える問題点を緊急レポートする。

 

2020年6月、過去最大の負債額で倒産した弁護士法人が大きな話題となりました。読者の皆さんも見ない日は無いのではないかと思うくらい大量に放映されている「過払い金請求」の広告に多額の資金を投入し、倒産に追い込まれました。この背景にあったのが、この弁護士法人の代表を半ば洗脳していたとされる広告代理店の存在です。今回の倒産は大きな負債額となりましたが、身近に依頼主である会社を騙して無駄な広告費、制作費を払わせ続ける広告代理店、制作会社、WEBマーケティング会社の存在があるということをお伝えできればと思います。

騙されやすい、カモになりやすい事業者とは

今回の倒産で大きな話題となった「弁護士法人」は広告業者から騙されやすい会社、業界として有名で、注意が必要です。弁護士の先生は、法律の専門家ですが、広告やマーケティングに関しての知識はほとんどなく、素人同然です。そのリテラシーの低さにつけこむ広告代理店、制作会社、WEBマーケティング会社は多数存在します。悪徳業者のターゲットとなりやすいのは、広告やマーケティングのリテラシーが低く、提供しているサービスの単価が高い、専門性の高い業界と言えます。

 

「弁護士法人」は広告業者から騙されやすい会社、業界として有名。(※写真はイメージです/PIXTA)
「弁護士法人」は広告業者から騙されやすい会社、業界として有名。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

弁護士法人以外で騙されやすい、カモになりやすのが、「病院・クリニック」です。弁護士の先生と同様に、医師の先生も、医療の専門家ではありますが、広告やマーケティングに関しては素人です。特に、病院・クリニックの集客・制作を専門とする広告代理店、制作会社、WEBマーケティング会社は多く存在しています。しかも、カモにしやすいターゲットであることが分かった上で、あえてその業界に特化して事業展開しているので、より注意が必要なのです。

 

そんな会社に騙されているケースを私はたくさん見てきました。全然反響につながらない、見た目もなんとなくキレイなサイトを作っただけで、そのまま放置する会社も実際に存在します。

 

「業界専門で実績がたくさんあります」という営業トークに騙されてはいけません。この会社はどうかと疑問に思ったときは、営業を仕掛けてくる会社の名前を検索してみてください。危ない会社は悪評がちらほら見え隠れしているのでチェックしておくといいでしょう。既に騙されている会社が多い場合は、悪い口コミがいろいろ書かれています。もう1つ悪質業者を見抜く方法があります。「jpnumber」という電話番号の検索サイトがあるので、そのサイトで会社名や電話番号を検索すると、悪質業者の悪い口コミが出てくるので、参考にしてみてください。

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増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

後藤 晴伸

幻冬舎メディアコンサルティング

業界を知り尽くした著者がウェブマーケティング業界の闇を暴露する衝撃の一冊。 インターネットがビジネスでも必須の存在となり、ウエブを活用した賞品宣伝や集客が当たり前になり、検索順位を上げたり、広告から商品の購入に…

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