●建て替え
人間も中高年になると、体のあちこちにガタがきてケアが必要になるものです。マンションの場合も、築30年を超えるあたりから修繕の機会が増えてきます。分譲でも賃貸でも、修繕計画は以下のような点をよく考えて、長期的な展望を持つことが必要です。
○そもそも現在の耐震基準を満たしているか
○耐震診断を受けたか、また不備があれば耐震工事を行うか
○今後建物がどの程度老朽化すれば建て替えるか
○いつ頃大規模修繕を行うことができるのか
○分譲であれば積立金は準備できているのか
修繕、あるいは建て替えを行わなければいけない状況に追い込まれてから考え始めるのでは遅いです。人が安心して生活を送るために準備が必要なように、心しておくべきことはすみやかに決め、ずるずると後回しにしないことが肝心です。
●解体まで
より良い余生を考える「終活」という言葉があるように、マンションも安らかな最期を迎え、関わる人に迷惑をかけることのないように準備をしておくことが必要です。
それなりに築年数の経過したマンションでは住人も高齢の場合が多くなります。その場合、退去もしくは相続となりますが、なかなか新しい入居者が見つからないことも少なくありません。
適切なケアで良い状態を維持し、なるべく寿命を長く維持することが大切です。
空き室だらけでも「新設着工戸数」の勢いは止まらない
昨今問題視されているのは、ストックの数ばかりがどんどん増えていることです。ストックとは既存の中古マンションと、完成しているにもかかわらず入居者が見つからない空き住戸(空き室)です。