家賃、交通の利便性、生活環境……住まいのエリアに求める条件は人それぞれ。後悔しないためにも、さまざまな視点から、比較・検討することが重要です。今回は犯罪データから東京23区の治安をみていきます。

 

続いて、自動車・自転車盗、ひったくり、すり、万引きを含む「非侵入窃盗」。このなかで特に多いのが自転車窃盗ですが、これは前出の凶悪犯や粗暴犯と同じように、賑やかな繁華街で多くなる傾向にあります。

 

出所:警視庁平成31年「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」
[図表1]東京23区3109町丁「非侵入窃盗件数」ベスト20 出所:警視庁平成31年「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」

 

住宅街の駅であれば、ある程度のキャパシティを備えた自転車置き場がありますが、電車でのアクセスが多数を占める規模の大きな駅周辺では、自転車置き場が不足がち。そのため、自転車窃盗が増える傾向にあるのです。

 

ランキングには入っていませんが、地域の中心駅は、同様に自転車窃盗が多くなる傾向にあるので、自転車から離れるときは常にカギをかける、カギは2つ以上付けるなど、高い防犯知識をもつことが大切です。

 

居住地を検討するとき、単身者は利便性を第一に考える傾向にあります。飲食店の多い繁華街や歓楽街は、誰の目からも「治安に問題あり」とわかるので、避けることはできるでしょう。しかし、一見すると駅チカで利便性が高くても、実は空き巣に狙われやすい地域だったということは十分にありえます。地域で起こる犯罪の傾向を知ることは、安全な暮らしの第一歩になります。

 

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