人口減少の局面になり、厳しさが増す不動産投資。今後、どこが投資エリアとして有望なのか。不動産投資には欠かせない要素である「人口」や「不動産取引の現状」などをもとに、検討していく。今回紹介するのは、足立区「竹ノ塚」。

23区でも人口減少幅が大きいと予測される足立区だが…

不動産投資において、重要なファクターとなる、将来人口の予測をみていきます。日本では、人口減少のトレンドに入っていますが、東京においても例外ではありません。国立社会保障・人口問題研究所では、2030年、1388万2,538人をピークに、東京都でも人口減少が始まるとしています。23区は人口減少が緩やかとされていますが、足立区では、2015年の総人口を100としたとき、2030年には94、2040年には90を割り込むなど、23区のなかでも人口減少のスピードが最も速いとされている自治体のひとつです。

 

「竹ノ塚」周辺に焦点を絞ってみていきましょう。黄色~橙で10%以上、緑~黄緑0~10%の人口増加率を表し、青系色で人口減少を示すメッシュ分析(図表10)によると、「竹ノ塚」周辺は、人口減少を示す青系色で染まっています。にぎやかな街の現状に反して、人口減少の波は避けられないと考えられています。

 

出所:RESASより作成
[図表10]2015年~2040年「竹ノ塚」エリアの人口増減率 出所:RESASより作成

 

治安について議論されること多いの「竹ノ塚」ですが、現在、周辺の不動産取引は活発で、投資家にも注目されているエリアだといえるでしょう。しかし今後23区のなかでも人口減少の幅が大きいという予測から、入居者ニーズを的確につかんでいくことが重要になっていきます。

 

しかしコロナ禍によるリモートワークの浸透で、都心回帰の流れに変化が生じ、諸々の予測にも変化が生じる可能性が十分にあるでしょう。賃貸マーケットの動向に注視することが大切です。

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