時が止まった下町「墨田区・東向島」に夢見る若者が集うワケ

どこの街に住むかの選択は、仕事やプライベートに大きな影響を与える。さらに家賃が家計支出の大きなウェイトを占めることを考えると、居住地は資産形成までも左右するといえる。総合的に考えて住みやすい街はどこなのだろうか? 20代後半から30代前半の単身会社員の住み心地を考えていこう。今回取り上げるのは、東武鉄道伊勢崎線「東向島」。

衰退著しい商店街で始まっている、新しい街づくり

「東向島」は東京都墨田区に位置する、東武鉄道伊勢崎線の駅です。1日の乗降者数は2.0万人ほど。東武伊勢崎線は東京メトロ半蔵門線と直通運転を行っていますが、「東向島」に乗入れ電車は停車しないので、隣の「曳舟」で乗り換える必要があります。

 

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向島の地名の由来には諸説ありますが、浅草など隅田川の西側から見て川の向こうの島だから、という説が有力です。墨田区には他にも「柳島」「寺島」「京島」など島がつく地名が多く残っています。

 

向島といえば、江戸時代から風光明媚な場所として知られ、花街が栄えていました。隆盛を極めた昭和初期には、芸妓置屋120軒、芸妓240人、料亭23軒、待合130軒があったとか。高度成長期以降は衰退していきましたが、現在でも100名近くの芸妓を抱える都内一の花街であり、夜には芸妓がそぞろ歩く姿も見られます。

 

もうひとつ栄枯盛衰の話としては、「東向島」駅付近には以前、京成電気軌道(現・京成電鉄)の「京成玉ノ井」駅があり、その玉ノ井には私娼街があったことで知られています。永井荷風の小説『濹東綺譚』の舞台になった私娼街で、戦前は500軒近くの娼家に1,200人ほどの娼婦が働いていたのだとか。東京大空襲により一時的に消滅しましたが、その後復活。戦後、赤線地区はおおいに賑わいましたが、1957年、売春防止法施行により、私娼街は消滅しました。

 

そんな歴史をもつ街にある「東向島」駅は、1902年「白鬚」駅として開業。一時、駅は廃止されましたが、1924年「玉ノ井」駅として営業を再開し、1987年に現在の駅名に改称となりました。

 

現在の駅周辺は、町工場の多い下町の住宅街です。工場の稼働は夕方までなので、夜には静寂が街を包み込みます。幹線道路沿いには規模の大きなマンションが建っていますが、一本路地を入ると、昔ながらの長屋風の戸建ても多く残っています。

 

まるで時の流れから取り残されたような、典型的な下町「東向島」。狭い路地に古い木造住宅が密集し、なかなか再開発も進められない……。そんな事情により地域住民の高齢化、街の衰退が問題視されています。

 

一方で、昨今注目されているのが、駅から南に歩くこと15分、隣の「曳舟」駅からも近い「鳩の街通り商店街振興組合」。使われなくなった集合住宅を商店街が一括で借り上げ、希望者に安く貸し出す「鈴木荘プロジェクト」など、空き家・空き店舗を利用した街の活性化プロジェクトを推進。店を開きたいという若者や、ギャラリーを開きたいというクリエイターなど、若い人が集い、新しいムーブメントを巻き起こしています。昔ながらの地縁を大事にする一方よそ者にそっけない、というのが下町の一般的なイメージですが、新旧が融合し、新しい街づくりが始まっているのです。

 

鳩の街通り商店街
鳩の街通り商店街

 

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GGOとは、GENTOSHA GOLD ONLINE(幻冬舎ゴールドオンライン)の略称。『あなたの財産を「守る」「増やす」「残す」ための総合情報サイト』を掲げ、企業オーナー・富裕層を主要読者ターゲットとして運営している(写真は編集長の立本正樹)。

著者紹介

連載データから紐解く「住みやすい街」

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