「白内障」自覚症状だけでは測れない、手術を急ぐべきケース

白内障とは、加齢によって目の中でカメラのレンズのような役割を担う水晶体が白く濁り、視力が低下する病気です。60代で約半数、80代に至ってはほぼ全員が、程度の差こそあれ白内障にかかります。高齢化に伴い、今や「目の国民病」と言っても過言ではないこの病気について、眼科専門医が症状と治療法を平易に解説します。※本記事は『図解 白内障かなと思ったら読む本』(幻冬舎MC)から抜粋・再編集したものです。

サプリメントや薬では、白内障の進行は止められない

白内障のため生じた水晶体の濁りは、薬で取り除くことは残念ながらできません。根本的な治療法は手術のみです。

 

白内障と診断されても、初期で視力の低下があまりない場合は、目薬を処方することもあります。ただこの目薬は、あくまで進行を遅らせる目的のもので、個人差はありますが目薬をさしても完全に進行が止まることはありません。手術がすぐに決断できない場合の時間かせぎにすぎないといってもいいでしょう。また、進んでしまった白内障や60歳以上の白内障には、目薬の効果はほとんど期待できません。

 

患者さんからはよく「〇〇がいいとテレビで観たのですがどうでしょう」と、サプリメントの相談をされることがあります。眼にいいとうたわれているサプリメントはドラッグストアや通販などで、配合成分も値段もさまざまなものが販売されています。

 

しかし、完全に白内障の進行を止めたり、改善したりするサプリメントはありません。

 

治療するには手術しかないとはいえ、怖い、と二の足を踏んでしまう人は少なくないと思います。まして眼の手術となると、メスなどの器具が見えるの? とか、柔らかい眼球を切るなんて、大丈夫なの? とか、痛そう……など、不安でいっぱいになる気持ちも分かります。

 

でも安心してください。これらについてはすべて、杞憂にすぎません。手術中は器具も見えませんし、麻酔がしっかり効きますので、痛みなどもありません。

 

患者さんの健康状態にもよりますが、今や80代、90代でも年齢に関係なく手術を受けられます。白内障の手術は半世紀以上もかけてより安全、確実な方法が確立されているうえ、器具や装置の開発も進んでいる分野です。手術時間も10分程度で、患者さんに特別な事情がない限り、今は日帰り手術が主流です。ちなみに厚労省「平成29年患者調査」から推計すると、全国で毎日2500人以上が白内障の手術を受けていることになります。

 

あああ
サプリを飲んでも進行は止まらない…(※写真はイメージです/PIXTA)

医療法人 iMEDICAL 川原眼科 理事長 眼科専門医

九州大学医学部卒業後、大学病院で臨床経験を積んだのち九州大学大学院で研究。その後、麻生飯塚病院、九州大学病院病棟主任、国立病院機構小倉医療センター 眼科医長に就任。VA Greater Los Angeles Healthcare System に留学し、アメリカの眼科臨床を体感。

平成28年に川原眼科を開院。臨床経験を重ねて培ったノウハウで、白内障や網膜硝子体疾患の手術治療を得意としている。「メガネ・コンタクトレンズ販売店」を併設し、子どもから高齢者まで対応することのできる地域に根差した快適な眼科を目指す。

常に患者第一、最新最良の医療を提供することをモットーとしている。平成31年医療法人iMEDICAL開設、分院である川原眼科久山クリニック開院。

著者紹介

連載その症状、「白内障」のサインかも?病気の実態とメカニズム

図解 白内障かなと思ったら読む本

図解 白内障かなと思ったら読む本

川原 周平

幻冬舎メディアコンサルティング

目がかすむ、眩しい、ダブって見える…。その症状、白内障かもしれません。 いまや「目の国民病」といっても過言ではない白内障ですが、近年では精密な器具の開発等により、手術の安全性は高まっています。 とはいえ、納…

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