大儲けできたのに!目先の事件に焦った投資家は…
直近の話題を例にすると、本稿を書いている5年後の2025年に団塊の世代が後期高齢者となります。この時代が近づくにつれて、介護関連の需要は高まっていくことでしょう。加えて若者が減っているので、介護ロボットが台頭するかもしれません。ロボットはほかにも危険な仕事を人間の代わりに担っていく重要な存在なので、ロボット関連事業もより栄えていくことでしょう。
このような中長期先の未来をイメージしてから、探っていく業種や銘柄を絞っていくのが私のスタイルになります。
こういった確固たるスタイルが築けていれば、テレビやインターネットなどの情報メディアで見聞きした銘柄を、行き当たりばったりで売り買いするようなことはなくなるでしょう。優柔不断さはなくなり、決断力を持って投資に励むことができます。この決断力というのは投資家に欠かせません。
常に正しい決断ができるわけではありませんが、「損をしたくない」という心理から微々たる利益だけで売却してしまったり、下がり続けているのに手放すことを躊躇ったりといった、失敗を自ら引き寄せてしまうような選択をしなくなります。決断すべきときが来たらスパッと決断する。この姿勢を貫くだけでも、投資成績に変化が出てくるはずです。
② 目先の出来事に流されやすい人
投資スタイルや決断力と表裏一体の要素ですが、目先の出来事に流されやすい、つまり短期的な目線で取引する人は失敗しやすい傾向にあります。何かネガティブなニュースが出たら不安になって売ってしまう。逆に良いニュースが出たら価格に関わらず飛びついてしまう。常にトレンドの尻尾を追いかけ続ける投資は、高く買って安く売る暴挙に出ることが多々あり、大きな利益を出しづらいのです。
過去にはリーマンショックやアジア通貨危機といったネガティブな出来事が幾度とあり、そのたびに目先の出来事に流されやすい投資家たちは株を売りました。もしそこで100%の全力買いでのぞんでいれば、大儲けができています。